ままごと
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「にれい、にはくしゅ?だっけ?」
「どうせ神サマにゃあ見放された身分さ。」
「いいじゃない、ただのお遊びよ。」
通りがかりの小さな神社は、この鄙びた町の人間を残らず掻き集めたのかというほど繁盛していて、普段なら素通りしていただろうが、雰囲気に流されて行列に並んで賽銭を投げた。適当に両手を合わせて、隣を盗み見ると、指輪が光る細い指を合わせて、小さな相棒は熱心に何かを祈っていた。
「…随分熱心だな。」
「ん?…まぁね。」
「何をお願いしたんだ?」
「次元、知らないの? おねがいごとをするのは、動物の神様を祀った神社だよ。こういう神社は、自分の目標を宣言するの。」
「ほぉん、詳しいじゃねぇの。」
「一般教養です。」
謙遜らしい台詞を述べながらも、顔は小憎らしいドヤ顔だ。軽く肩を小突いてやる。
「んで、何だってんだ。お前の目標ってのは。」
「もぅ、野暮なこと聞いちゃ嫌。」
かもめは笑って、冷たい手を絡めた。その顔を覗き込めば、頬を染めて俯く。
「別に…ただ、はぐれちゃいそうだから。」
「俺はまだ何も言ってねぇぞ。」
「いじわる。」
絡めた指を強く握り返せば、一層頬を染めてかもめは俯いた。
***