溶けるほどあつい冬
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僅かな銃声の後で、敵のボスが倒れる。
俺たちは、自分の顳顬に銃口を突きつける部下達が、気を取られる一瞬の隙をついて羽交い締めにした。
何が起こったかわからなかったが、にやーっと笑ってかもめが懐から手を振った。片手には小型の麻酔銃。
手袋をした腕は上がったままで、2人羽織のような奇妙な風体だ。
厚地の仕事着を良いことに、服の中で両手を抜いて撃ったらしい。計らずいい贈り物をしたもんだと口角が上がる。
***
「来てくれて助かっちゃったわ。お宝はぜーんぶ、無傷で頂きよ。」
「ちゃんと私の分け前は上乗せしてね。」
「あらま、かわいくない。」
女達の声を背に、今回の獲物たちをクルーザーに詰め込んだ。大量なのはありがたいが、手作業で積み込むのは骨が折れる。冷たい潮風に震えながら、船を出す。
「さて、ルパンよぉ、今回は何だったんだ?」
「いやぁ〜それが不二子ちゃんにクリスマスプレゼントのダイヤモンド、もっと大きいのじゃなきゃイヤってゴネられちゃって。」
「そんなこったろうと思ったよ。」
未だ不二子に執心するコイツの気持ちは分からないが、好きな女にバカになる気持ちが、今は少しわかる。
俺も変わったもんだ。タバコのフィルターを甘く噛んだ。
***