溶けるほどあつい冬
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私たち一味のご飯は当番制で、今日の支度はルパンだった。クリスマス雰囲気のマーケットに浮かされたのか、鳥の丸焼きやら、カラフルな野菜のテリーヌ。悪党には似合わない賑やかな食卓だ。
「クリスマスはまだ先じゃない?」
「ンフフ、ごめんなかもめちゃん。俺様クリスマスは不二子に呼ばれてっから。」
頭を軽く撫でられる。なるほどそういうことか。
「…てな訳で、俺様から早いけどプレゼント。」
「わ…ありがとう。…ごめん、私何も用意してなかったよ。」
「気にすんな。俺が贈りたかっただけヨ。」
「開けてみてもいい?」
大泥棒に優しく頷かれて、可愛らしい小さな包みを開くと、ちっちゃなぬいぐるみのキーホルダーだった。世界各地にアジトが多すぎて鍵がまとまらないことをぼやいていたのを覚えていてくれたらしい。
「かわいい。大事にするね。」
お礼にぎゅっと抱きつくと、大泥棒は優しくとろけた眼差しをくれた。なんだろうな、このルパンの優しさは。お兄ちゃんのような、お父さんのような。胸がじんわり暖かくなった。
「…おい。」
後ろから低い声が聞こえてちょっとびっくりする。
「みて、次元。ルパンがくれたの。」
もらったばかりのキーホルダーを見せると、次元は肩を竦めて答えた。
***