続きは満月の夜に
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「次元、先にお湯貰ったよ。」
「おう。」
「お湯張ってあるから、入るなら早くね。」
「あー。分かった。」
新聞から顔を上げると、湯上りの顔を上気させたかもめが、オーバーサイズのシャツを着て髪を拭き拭きソファに座るところだった。
「チャンネル変えていい?」
「別に構わねぇが。お前、その格好…」
かもめは、リモコンを片手に、もう片方の手でタオルで濡れ髪を拭きながら、名前を呼ばれた子犬のように首を傾げた。
「男所帯にその格好はあんまりだろう。」
「なぁに? 不二子ちゃんのほうがいつだってもっと凄い格好してるじゃん。」
「あいつは…何つーか、また違うだろ。ちゃんと服を着ろ。」
「ちょっとのぼせちゃったんだもん。いいじゃん、今次元しか居ないし。」
「そりゃあ一体どう言う意味だ?」
「信頼してるって意味だけど。」
「ルパンや五ヱ門がいたらちゃんと服を着るってのか?」
「たぶんね。」
かもめは話半分といった風情でぼんやりとテレビを眺めながら返事をした。
「お前、俺が男だってこと忘れてんじゃねぇだろうな?」
「忘れる訳ないじゃない、そんな立派なヒゲ蓄えた女の人いないよ。」
顎まわりをつるんと指先でなぞりながら、冗談めかして奴は言う。
いくら説教を垂れても効果が無さそうだと諦めて、バスルームに入ると、より一層濃厚に残る、石鹸と青い無花果のような女の香りにため息をついた。
***
「おう。」
「お湯張ってあるから、入るなら早くね。」
「あー。分かった。」
新聞から顔を上げると、湯上りの顔を上気させたかもめが、オーバーサイズのシャツを着て髪を拭き拭きソファに座るところだった。
「チャンネル変えていい?」
「別に構わねぇが。お前、その格好…」
かもめは、リモコンを片手に、もう片方の手でタオルで濡れ髪を拭きながら、名前を呼ばれた子犬のように首を傾げた。
「男所帯にその格好はあんまりだろう。」
「なぁに? 不二子ちゃんのほうがいつだってもっと凄い格好してるじゃん。」
「あいつは…何つーか、また違うだろ。ちゃんと服を着ろ。」
「ちょっとのぼせちゃったんだもん。いいじゃん、今次元しか居ないし。」
「そりゃあ一体どう言う意味だ?」
「信頼してるって意味だけど。」
「ルパンや五ヱ門がいたらちゃんと服を着るってのか?」
「たぶんね。」
かもめは話半分といった風情でぼんやりとテレビを眺めながら返事をした。
「お前、俺が男だってこと忘れてんじゃねぇだろうな?」
「忘れる訳ないじゃない、そんな立派なヒゲ蓄えた女の人いないよ。」
顎まわりをつるんと指先でなぞりながら、冗談めかして奴は言う。
いくら説教を垂れても効果が無さそうだと諦めて、バスルームに入ると、より一層濃厚に残る、石鹸と青い無花果のような女の香りにため息をついた。
***