完璧な夜
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どれだけ性欲を満たそうが、彼女の事が頭から離れない。
数ヶ月もの間、病院や店の付近を通る度に淡い期待をしている自分がいた。
その日は連日の任務で寝不足だった。
フラフラした足取りで報告を終え、辺りが暗くなりだした帰り道。
偶然病院前の大通りで彼女を見つけた。
ぼやけていた意識がハッキリとする。
「⚫︎⚫︎さん」
姿を捉えた時には名を口にしていた。
「あ…カカシさん…」
一瞬顔を上げてすぐに俯く。
「ごめんなさい、今日は急いでいて…」
目を合わせず足早に通り過ぎようとする。
その声は不自然なほど揺れていた。
「…大丈夫ですか?」
思わず手を掴んでいた。
「っ……」
驚いて顔を上げる彼女と目が合う。
見開いた瞳から涙が一粒落ちた。
「どうしました?」
「…なんでもないです……」
涙を拭いながらか細い声で話す。
(あぁ…目撃したのか…)
不倫現場に遭遇したのだろう。
「夜道は危ないですから送っていきますよ」
「そんなっ…大丈夫です」
「一人で帰した方が心配です」
「でも…」
「送らせて下さい」
強く言い切る。
「お言葉に甘えて………」
戸惑いながらも承諾してくれた。
店に着けばお礼にお茶をと誘われる。
店内に興味があると言って少し上がらせてもらうことにした。
それも本心だったが、一番は別れるのが惜しいからだった。
店の入り口にはソファとテーブルがあり、奥には施術台が一つあった。
備え付けのライトは手元を照らす為のものだろう。
壁沿いの棚には見慣れない機器が置かれていた。
「気になります?」
ソファに掛けていたオレにお茶を出しながら聞く。
「すみませんジロジロと…」
「いえ、珍しいですよね」
⚫︎⚫︎さんは大分落ち着いたようだった。
頂きますと断って湯呑みに口をつけた。
「多くの方が来られるんですか?」
「うーん…新規の方がちらほらと、後はリピーターの方が多いですね」
そんなに儲かりませんよ、と笑う。
「また敬語に戻ったんですか?」
「その…やっぱり失礼かと思って…」
「大丈夫と言ったじゃないですか」
「でも…」
「いっその事名前も呼び捨てで呼んでください」
「それは………」
「オレがそう呼ばれたいんです」
少しの間戸惑っていたが、⚫︎⚫︎さんが口を開く。
「じゃあ…カカシさんもタメ口にしてくれるなら…」
「あぁ、わかったよ」
素早く順応して微笑んだ。
