完璧な夜
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翌日は定食屋で落ち合い、カウンターで食事をしながら話す。
「あの…快気祝いならもっとお店を選べば良かったですね…」
賑やかな店内で失礼にならないようにコッソリと⚫︎⚫︎さんが言う。
気が利かずすみません…と謝る。
「美味しいお店が一番ですよ」
そう言ってカカシが口元へ箸を運ぶと、肘同士がぶつかった。
「ごめんなさいっ。あぁ…席も反対にすれば良かった…」
「左利きなんですね」
「そうなんです…夫以外の人と食事するのが久しくて忘れてました」
付き合いが長い相手ならば自然と立ち位置が決まっているのだろう。
「お気になさらず」
⚫︎⚫︎さんはもう一度ごめんなさい、と謝った。
「そう言えば、旦那さんの容態は?」
「大分回復しているんですが、大事を取りたいと我が儘を言っているようで…」
困っちゃいます、と苦笑する。
「今日の事はご存知で?」
「あ…いえ…」
歯切れの悪い返事が返ってくる。
「内緒ですか?」
「…あの、ご気分を害さないでいただきたいのですが…」
慎重に続ける。
「お相手がカカシさんだとしても、異性というだけで…その…」
「あぁ…」
咀嚼していた物を飲み込みながら話す。
「⚫︎⚫︎さん魅力的ですからね、心配される気持ちも分かりますよ」
「いや、そんな事は…」
「愛されてますね」
「………」
彼女の表情が曇る。
誘導尋問は順調だ。
旦那については予め調査済みだった。
妻に対しては嫉妬深く、それでいて自分には甘い。
入院を長引かせているのはお気に入りの看護師がいるからだった。
昼も夜も個室で手厚く看病してもらっているらしい。
言葉を詰まらせるくらいには、妻である彼女も何かを察しているのだろう。
「オレにもそんな人がいたらいいのに」
キレイな笑みを向ける。
秘匿性の高い素顔で微笑むことに、効果があることくらい自覚していた。
案の定、⚫︎⚫︎さんも頬を赤らめる。
「…カカシさんなら、すぐに出来ますよ」
ぎこちなく笑うのは旦那の事を思い浮かべているからだろう。
「そうだといいんですが」
静かに確実にレールを敷いて行く。
