思い出補正
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「まぁ、今夜は遅いし帰りな」
「……」
「無理矢理ヤる趣味もないからさ」
送って行くよ、と言うカカシに一人で大丈夫と告げて家を後にした。
(色んな事がありすぎた…)
頭も処理をしきれなかったのだろう。
その夜は夢でうなされ、翌日の目覚めは最悪だった。
あれから数ヶ月。
あの日の事を考えないようにすれば心は平穏だった。
上忍ともなれば、同期と一緒の任務などほとんどない。
このままのらりくらりと過ごせるならと思っていたが、そんなに現実は甘くなかった。
職場のアカデミーが休校になった時、待機所での受付の仕事が回ってきた。
カカシと顔を合わせるリスクが増えるので断りたかったが、仕事である以上拒否権はない。
しぶしぶ引き受け、数名の忍と共に長机で職務をこなした。
「⚫︎⚫︎さんお久しぶりですね」
「全然会わなかったね、元気だった?」
「はい!」
時間によっては雑談に花が咲く程ヒマだった。
「今日は忙しくなさそうですよ。オレたちついてますね」
「そうなの?ラッキー」
二人で笑い合う。
「⚫︎⚫︎さん、髪伸びましたね」
「うん、最近伸ばしてるの」
「すごく似合ってます」
「そう?ありがとう」
彼に微笑む。
「あの…とてもキレイです」
手が髪へと伸びる。
その光景に、カカシと茶屋で会った時のことが脳裏をよぎった。
サラサラと髪をすく手がくすぐったい。
「でも、そろそろ毛先だけ切らないとかなーって」
触れる手を見ながら話す。
また感想聞かせてね、と言うとコクコクと頷きながら手が離れた。
暫くの沈黙のあと話し掛けられる。
「あの…」
「なに?」
「もし良かったら、今夜ご飯でも…」
「うーん…ご飯ね…」
夜は特に予定はなかった。
(どうしようかな…)
「やっぱりオレじゃダメですよね…」
「いいよ、行こっか」
「え…」
「最近の様子教えてよ」
「…本当にいいんですか⁉︎」
「私が気になってるお店でもいい?」
「もちろんです!」
嬉しそうに言う彼を見て、私もこんな時があったのかなと思う。
口角を上げてその様子を見ながら、いつの間にかすれてしまった自分に虚しくなっていた。
