思い出補正
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「⚫︎⚫︎」
「っ……」
気づけばイタチの腕に優しく包まれていた。
「冷たいな…」
「ずっと待ってたからね…」
「…悪かったな」
「ねぇ、いつになったら前みたいに戻れるの」
「……」
「イタチ…前はなんでも話してくれたじゃない。今の私ってそんなに頼り甲斐ない?」
「……」
「あぁ…もっと良いエピソードばっかり話しておけばよかった」
「……」
「違うよね、そうじゃないんだよね…」
分かっていた。
分かっていながら、真実になればいいのにと思っていた。
(想定外のことなんて起こるはずがないのに…)
俯く頬にイタチの手が触れた。
「⚫︎⚫︎」
目と目が合ったかと思うと、唇が触れ合う。
唇から生きている温もりが伝わる。
数秒後、イタチが哀しそうな目をして離れた。
(なんでそんな表情するの…)
離れ行くイタチの胸元を掴み、強引にキスをした。
「……!」
驚くイタチを無視して、舌を割り込ませる。
「んっ…」
絡み合う二人の唇から、甘い吐息が漏れる。
⚫︎⚫︎はイタチの舌を絡めとると、歯を立てた。
「っ…!」
イタチが驚いて目を見開く。
口内に血の味が広がった。
身体を離しながらイタチの目を見る。
「ねぇ…ちゃんと報われないとダメだよ」
「……」
「イタチがイタチらしくいて。お願い…」
しばらく無言が続いた後、イタチが少しだけ声を出して笑った。
「……⚫︎⚫︎には振り回されてばかりだったな」
「そんなことないでしょ」
「昔から無鉄砲で驚くことばかりだ…」
「…そうだったっけ?」
「そうだったさ」
それも楽しかったけどな…とまた笑う。
(あぁあの頃のイタチだ……)
「⚫︎⚫︎、今日で最後だ」
「…やだよ」
「…⚫︎⚫︎なら大丈夫だと信じてる」
冗談ではないのだと悟る。
喉の奥がツンと痛み、涙が込み上げる。
(まだ…まだだ)
歯を食いしばって泣くのを堪える。
また会えるって信じていたい。
涙を流したら永遠の別れになってしまう。
「また…またね……イタチ」
「…⚫︎⚫︎、ありがとう」
風と共にイタチの姿が消える。
目に溜めていた涙が溢れ出した。
