反省会
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「散らかってるねー」
「⚫︎⚫︎さんが急に来るからでしょ」
「これじゃ女の子連れ込んだとき困るじゃない」
脱ぎっぱなしの靴下を拾い上げて笑う。
「あぁもう…煩いなぁ」
奪い取ると洗濯機へ放り投げた。
これ以上文句を言われたくないので、家の中を素早く片付ける。
風呂が沸いたので先に入るよう伝えた。
「やった!一番風呂もらうね!」
「…本当、遠慮ないですよね」
振り向きざまに微笑みながら風呂場へと向かう。
(まぁ…おかげで片付いたか…)
部屋を見渡しながら椅子に掛けた。
やることもないので、手近にあった雑誌を手に取りページを捲る。
シャワーの音と紙を捲る音が、規則性もなく部屋に響いた。
数分後、風呂場のドアが開く音がした。
女性にしては早風呂だ。
髪をタオルでガシガシと拭きながら⚫︎⚫︎さんがやって来た。
「お先ー!」
「早いですね」
「そう?いつもこんなもんよ」
あついーと胸元の服を掴んで空気を送りながら、オレの手元を覗き込む。
「何々?相性占い…って乙女だねぇゲンマ」
肩越しにニヤニヤ笑う。
「え?あぁ…たまたまですよ」
事実だった。
シャワーの音に気を取られ、内容なんて入ってきやしなかったのだから。
構わず⚫︎⚫︎さんが続ける。
「ゲンマって何月生まれだっけ?」
「…7月ですよ」
「フーン…あ、私と相性良いじゃん!よかったねー」
バシバシと肩を叩かれ、痛いですよと返した。
袖が揺れる度にふわりと石鹸の良い香りが鼻をくすぐった。
「彼女なら良かったのにねー」
屈託なく笑う。
「…嫌ですよ、⚫︎⚫︎さんとなんて」
オレは小さな嘘をついた。
「…オレも風呂入ってきますね」
「ごゆっくりー」
さっきまでオレが座っていた椅子に腰掛け、雑誌の続きを見始めた。
ガサツで無遠慮で、こっちの気持ちなんてお構いなしだ。
シャワーを浴びながら考える。
どうして初恋がこの人だったのか…
長年かけて吹っ切れたと思っていたのに、胸の奥ではまだ恋の火種がくすぶっていた。
任務の緊張感の中、悪く言えば大雑把で、よく言えば楽観的な性格に救われることが多かった。
そんな先輩に憧れていたのだと思う。
カカシさんに勝てる訳がないと諦めていたのに…
やるせない気持ちになり、泡だらけの髪をシャワーで流しながらため息をついた。
