手紙(後編)
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カカシへ
この里での暮らしも悪くないよ。
任務も落ち着いてきたしね。
滞在期間が延びたことも、今の私にとっては幸いだったかな。
このままここで暮らすのもいいかな…なんて思ってる。
人並みに恋愛もしてみたよ。
最近また恋人ができたの。
こんな偽りだらけの私でも、愛してると言ってくれる優しい人。
ねぇ知ってた?
潜伏先で家庭を持ってもいいんだってね。
殺風景なこの部屋で、彼との思い出が増えるのが嬉しかった。
だけどね、一緒に食事をしていても愛し合った夜も…
ふと思い出しちゃうんだよね。
木ノ葉の里と、貴方の事を。
私が耐えられなかった。
突然別れを切り出して…本当酷いよね。
でも、理由も聞かずに受け入れてくれたの。
私には勿体無い人だった。
あんなに良い人を傷付けて…自分に反吐が出る。
ねぇ…こんなことならさ。
別れる前に、他の誰かの愛し方を教えてもらえばよかったよ。
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これで何通目になるのだろう。
吐き出したい言葉を綴っては引き出しの中へ重ねる。
いつになったら前へ進めるのか。
暗く長いトンネルを彷徨い続けていた。
手紙たちが引き出しの狭さに悲鳴をあげ出す頃、見覚えのある封書が届く。
心臓が高鳴った。
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⚫︎⚫︎。
やっと手紙を出せる。
皆を納得させるのに時間がかかってさ。
縁談は丸く収めたよ。
オレじゃなくても条件の良い奴はいる。
ただ、結びつくまで見守ってたら遅くなったよ。
言い訳ばかりで悪い。
今から急いで向かうから。
待たせた歳月は決して短くはなかったから、⚫︎⚫︎の環境の変化を知るのが少し怖い。
もし⚫︎⚫︎に好きな人がいて、そいつを愛していたら…
オレは祝福できそうにない。
⚫︎⚫︎以外と幸せになんてなれないから。
悪いけど、全力で奪いに行くね。
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「あ……」
思わず手で口元を押さえる。
溢れる涙がポロポロと頬を伝った。
もう自分を誤魔化さなくていい…
我慢してきた涙は、こんなに簡単に流れる。
止まっていた二人の時が動き出した。
ーーーーーーfinーーーーーーー
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