怠惰症候群
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「…そのあくび13回目ですよ」
「えー…?」
大口を開けた⚫︎⚫︎が目の端に涙を浮かべて言う。
「自分の家で過ごしたらどうです?」
「だってー、ゲンマの家が好きなんだもん」
(オレじゃなくて家が、ね…)
床で伸びたり縮んだり、うとうとしてみたり。
いつも何をするでもなくゴロゴロと過ごす先輩は怠惰の塊だ。
呆れながら視線をよそに向けると、観葉植物が目につく。
(そういえば、最近水をあげてないか…)
読んでいた本を閉じ立ち上がる。
土と葉の状態を見ながら必要に応じて霧吹きで水を掛けた。
「あれ、これ増えてる」
いつの間にか隣にいた先輩が、一つの鉢植えを指差す。
「あぁ…増えて手に負えないって貰ったんすよ」
「誰に?」
「後輩ですよ」
「ふーん…」
じっと葉を見つめたまま⚫︎⚫︎先輩が言う。
「それって女の子?」
「そうですけど…」
「へー」
スタスタと元の位置に戻って行った。
背中を向けてまた床に寝そべる。
(……)
霧吹きを静かに置く。
先輩の隣に寝転び、肘の上に頭を置いて横顔を見つめた。
「…ヤキモチですか?」
「別に」
「ウソだ、拗ねてる」
「そんなことない」
「じゃあこっち向いて下さいよ」
「……」
無言のまま動かない。
顔を覗き込めば、唇が尖っていた。
「…先輩って時々可愛いですよね」
「うるさい、見ないで」
「イヤですよ」
ニヤニヤして更に覗き込む。
目を合わせれば頬が赤くなった。
任務で先陣を切る人の、こんな一面はオレしか知らないだろう。
いや、知らなくていい。
オレの家が一番居心地良くありますように。
付かず離れずのこの距離を、もう少し楽しませてくれ。
ーーーーーfinーーーーー
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