犬猿の仲
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数日後、待機所で会った先輩から恋愛が順調だと聞いた。
喜ばしい報告だが、その反面寂しさも入り混じる。
「私を捨てるんですね…」
冗談めかしてすがりついた。
「そんな訳ないでしょ、またいつでも行こう」
そう返して先輩は任務へと出掛けて行った。
幸せオーラ全開の後ろ姿からは、あまり期待できないなと苦笑した。
(羨ましい…)
恋に恋する先輩が可愛かった。
諦めて長椅子に掛ける。
その日の朝は慌ただしく、郵便受けに届いた封書を鷲掴みにして待機所に来た。
握りしめて皺が寄った封筒を机に広げる。
ほとんどがいつもの請求書だったが、その中に見慣れない色の封筒を見つけた。
(誰からだろう…)
差出人の名前を確認する。
先日の里コンで最後に話した男性だった。
意外な展開に驚きながら封を着れば、綺麗な文字が並んでいる。
ーーーーーーーーーーーー
⚫︎⚫︎ちゃんへ
先日はありがとう。
あんなこと言って参加したけど、一緒に飲んだお酒が楽しくて…また会いたいなって時々思っちゃうんだよね。
仕事も忙しいだろうし、もし良かったらだけど…
またご飯でもどうかな?
ーーーーーーーーーーーーー
何かの間違いじゃないかと文面に何度も目を通す。
(どうしよう…嬉しい)
にやけそうになり、慌てて顔の筋肉を引き締めた。
その時、急に背後から声がした。
「手紙?」
振り向けば屈んだカカシが手元を覗いている。
「ぁっ!なんで勝手に…!」
急いで伏せた。
「あぁ…あの時のヤツか…」
タイミングが遅かったことを知る。
席は他にも空いているはずなのに、わざわざ隣に詰めて座る。
「なに、デートのお誘い?」
「…放っといて」
手紙を丁寧に畳んだ。
「嬉しいってワケ?」
「……」
「ソイツ、ヤリたいだけでしょ」
「…黙って」
カカシの最低な発言に、露骨に嫌な顔をする。
「そんな人じゃないから」
「え…まさか⚫︎⚫︎行く気?」
「…関係ないでしょ」
「やめときな」
「…うるさいなぁ」
苛々しながら言う。
「それに、女の子泣かせてばっかりのカカシには言われたくない」
「オレとソイツは別でしょ?」
どこも別じゃないだろう。
いや、彼をそういう人だと認めたわけじゃないと慌てて首を振る。
…あぁ、こういう所がカカシとは相容れない。
「万が一に備えるのも大事だよ、⚫︎⚫︎」
「ふざけないで」
「じゃあオレが練習してあげよっか?」
「何の?」
「⚫︎⚫︎久しくシてないでしょ?」
「ねぇ…まさか…」
「詳しく聞きたい?」
ニッコリと微笑む。
「最っ低」
勢いよく席を立って離れた椅子に座った。
「ウソウソ、ごめんって」
カカシは笑いながらまた隣に来る。
「来ないでよー…」
⚫︎⚫︎が項垂れる。
「ソイツのこと気になるんでしょ?」
「……」
「遊び慣れしてそうだったし、お堅くて経験の少ない⚫︎⚫︎じゃがっかりしちゃうよ」
痛い所をついてくるカカシを睨む。
「恋愛はギブアンドテイクってね」
「……」
確かに夜には自信がない…
が、カカシにも言われたくない。
余計なお世話だった。
「話だけでも聞きに来る?役立つよ」
カカシが今週の夜はいつでも空いてるよと、しれっと言った。
言いたいことだけ言うと、じゃあねと手を振り待機所を去って行く。
自分本位で人の気持ちなんてこれっぽっちも考えていない。
嫌な奴だ…と顔をしかめた。
