割れたグラス
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「あっ…」
それは一瞬だった。
指をすり抜けて、食器同士がぶつかる高い音が響く。
泡だらけの手元から数センチ離れた所で、見るも無惨なグラスが散らばっていた。
(まずい…)
冷や汗が出た。
数分前に食事を終え、カカシがお風呂に入っている間⚫︎⚫︎が洗い物を請け負った。
片付けなきゃ…と慌てて破片を集める。
いつの間にか指から血が滲んでいた。
「っ…」
泡が染みる。
そんなことより続きを…と急いでいると、背後から声がした。
「大丈夫?何か音がしたけど…」
シャワーを浴び終えたカカシが、髪をタオルで拭きながら近づく。
「あ…早かったね…」
振り返りながらぎこちなく笑う。
心の機微を感じ取ったカカシが、⚫︎⚫︎の肩越しに手元を覗く。
「あーあ、ソレお気に入りだったのに…」
がっかりした声で呟いた。
「あの…ごめんねカカシ!」
「……」
急いで謝るが背中からは返事がない。
「ごめんね…」
もう一度申し訳なさそうに謝った。
「こっちに出して」
「え…?」
手首を優しく握られた。
カカシがもう片方の手で蛇口をひねる。
流水で傷口を洗う様子を、⚫︎⚫︎は大人しく見ていた。
泡を流し終えると、カカシは傷口と⚫︎⚫︎を交互に見つめる。
「カカシ…?」
冬の冷たい水で傷口がジンジンする。
カカシは⚫︎⚫︎の人差し指を掴むと、まだ血が滲む指を自分の口に含んだ。
「やだっ…」
口内の温かさに冷たかった指が溶けていく。
傷口にそっと舌を這わさられ、弱い電気が走る感覚がした。
そのまま指から腕へと唇が這っていく。
「んっ…」
くすぐったい感覚に声が出れば、満足そうにカカシが笑った。
「嘘だよ」
「え……?」
「物にはこだわらないのよ、オレ」
「だって…さっき…」
「⚫︎⚫︎がいてくれればそれで十分」
⚫︎⚫︎の手を離すと絆創膏を探しに行く。
そっと傷口にあてがった。
「ありがとう」
安心した⚫︎⚫︎が微笑む。
「…でも、この味は好きかも」
口角を上げて不穏な一言を放つ。
思わず⚫︎⚫︎の顔が引き攣った。
慌てて聞こえないフリをする。
カカシの新しい性癖が目覚めようとしていた。
ーーーーーfinーーーーー
1/1ページ
