透明の境界線
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
翌日はデイダラが急かして早朝から出発した。
他の奴等に見られれば面倒なことになるのは目に見えた。
深夜に雨が降ったらしく地面は濡れている。
雨上がりの視界は澄み、森の木々が深みを増して鮮やかだった。
「どこに行くの?」
背中越しに⚫︎⚫︎が問う。
「それはお楽しみだな、うん」
昨日の道を思い出しながら飛べば、見慣れた景色が見えてきた。
(ここだ)
地上に降り立つ。
一面の花は昨日とは違う顔を見せていた。
思わず眼を見張る。
「わぁ…すごくキレイ…」
⚫︎⚫︎が感嘆の声を上げた。
白い花たちはガラスのように透き通り、可憐に姿を変えていた。
「普通の花とはワケが違うな…うん」
デイダラも驚く。
(サソリの旦那が言ってたのはこのことか…)
心の中で礼を言った。
⚫︎⚫︎はしゃがみ込んで花を観察する。
「サンカヨウが透き通ってるの初めて見た…」
動きに合わせて向日葵の髪飾りが微かに揺れる。
その横顔を見てデイダラが呟いた。
「⚫︎⚫︎もキレイだな…うん」
⚫︎⚫︎はその一言を聞き逃さず、デイダラの顔を微笑んで見上げる。
「ねぇデイダラ…大好き」
立ち上がって視線を合わせる。
聞こえていたのかと、デイダラは慌てて後退りした。
「…デイダラは?私のこと好き?」
最近冷たいから…と心細そうに聞き返され、意地を張っていた幼稚な自分に目が覚める。
「…オイラもだ」
⚫︎⚫︎が安堵しながら言う。
「よかったぁ…」
きっと自分の態度で不安にさせていたのだろう。
気丈な彼女を過信していた自分の甘さに腹が立った。
安心した表情の⚫︎⚫︎を抱きしめ、深い深いキスをする。
簪のように透明なガラス花たちが、優しい風に吹かれて二人を優しく見守っていた。
ーーーーfinーーーー
2/2ページ
