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長雨が続く時期の任務は鬱陶しい。
「旦那、さっさと帰ろうよ」
いくら涼しく居心地の良い山間地とはいえ、空模様が怪しい。
先を急ぎたかった。
降り出す前にアジトへ帰りたい。
空から呼びかけるデイダラの声が聞こえているのかいないのか、サソリに焦る様子はない。
それどころか歩みを止めて地面を見ている。
「なぁ旦那、聞いてます?」
少しイラつきながらサソリのもとへと近づく。
よく見るとサソリの周囲には小さな白い花が咲いていた。
「そんな地味な花が好きなんスか?意外とロマンチックですね、旦那」
「…てめーは無知だな」
「いまオイラのことバカにしました?」
「まぁいい…明日はここで面白いものが見られるかもな」
「それって芸術ですか?」
「自分の目で確かめてみろ」
「ふーん…」
これ以上詮索しても話してはもらえない気がした。
二人で歩みを進みた。
アジトに着けば、先に任務が終わった⚫︎⚫︎が談笑していた。
「あ、お帰りデイダラ」
「…ただいま」
恋人が自分以外の奴と楽しそうに笑っていれば面白くない。
ムスッとしたまま床に座る。
その様子に気づいた⚫︎⚫︎が苦笑しながら近づいた。
デイダラの横に膝を抱えて座り、そっと顔を覗き込む。
「任務はどうだった?」
「完璧に決まってる…うん」
一度下げた口角は中々上がらない。
そんなデイダラを横目で見ながら、昔から変わらないなとひっそり笑った。
「ねぇデイダラ、明日は任務お休みなんだって」
「ふーん…」
⚫︎⚫︎が皆に聞こえないように耳元でコソッと囁く。
「デートしようよ」
その言葉に目を丸くして喜ぶ…が、気付かれたくないプライドがあった。
「別に…行ってやってもいいぞ、うん」
ぶっきらぼうに言う。
「よかった」
そんな分かりやすい感情に気づかない振りをして、嬉しそうにデイダラを見た。
「どこに行こうね」
⚫︎⚫︎が聞けば先程のサソリとのやりとりを思い出す。
「…オイラに任せろ」
⚫︎⚫︎の方を見ずに言い切った。
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