誰の手を借りたい
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
映画を見終えた後は、カカシさんから近くの居酒屋に誘われた。
断る理由もなかったので、少しだけとご一緒した。
「退屈じゃなかった?」
二人で乾杯した後、カカシが尋ねる。
「そんなことないですよ。恋愛もの久しぶりでしたが、素直に感動してました」
嘘偽りのない感想だった。
「良かった。ムリヤリ付き合ってもらっちゃったし心配だったんだよね」
「苦手意識もちょっとありましたけど…いいですね純愛って」
微笑みながら、他人事だから楽しめたのかもしれないと思う。
「⚫︎⚫︎は?」
お酒が入ってしまい気が付かなかったが、先ほどから呼び捨てになっていたようだ。
「ん?何がです?」
「恋愛、どうなの?」
「私は…もうしなくてもいいかなーと…」
苦笑しながら正直な胸の内を話す。
「どうして?」
「恋愛の駆け引きが苦手で…」
「へー。付き合ってた人いるんだ?」
「…何人かはいましたよ。カカシさんに比べたら足元にも及びませんが」
恋愛には程遠いと思われていたのか、少し悲しい。
「あぁ、そういう意味じゃなくて。…ちょっと妬けるなーって思ってさ」
頬杖をついたカカシが⚫︎⚫︎にのんびりと言う。
(こういう所だ…)
普段なら流してしまうのに、お酒の勢いもありつい口が滑る。
「カカシさん…そういうモテ方良くないですよ」
「え?」
「誰にでも気を持たせるようなこと言って…そんなことしてるから何股にもなるんですよ」
「ん?まってまって」
目を丸くしている。
「⚫︎⚫︎何か誤解してない?誰にでも言ってるわけじゃないんだけど…」
「ほら…またそういう所ですよ」
カカシが首を傾げながら言う。
「ホントだって。オレ、面倒くさいの嫌いなのよ」
少し間を置き、落ち着いた声で言う。
「好きな子しか口説かない」
真っ直ぐ目が合えば、今度は⚫︎⚫︎の目が丸くなる。
(何言って…)
「ね?そういうことだから、考えてくれる?」
「えっと…」
急に無口になった⚫︎⚫︎にカカシが笑う。
「どんな噂が耳に届いてるか知らないけど、意外と一途よオレ」
駆け引きもいらないしね、と言いながらビールを飲む。
「返事、急がないからさ」
「……」
「お客様すみません、そろそろ…」
「あぁ、今出ますね」
店内が混んできたのか店員に声を掛けられる。
(助かった…)
素早く席を立ち会計を済まして外に出た。
「⚫︎⚫︎、この後バーはどう?」
店の前でカカシさんに誘われるがサスケの顔が浮かぶ。
「あの…明日は職場に顔を出したいのでもう帰らなきゃ…」
「そっか…残念。また今度かな」
「はい、今日はありがとうございました」
「こちらこそ楽しかったよ。家まで送ろうか?」
(一緒に帰ったら歓楽街に行けない…)
「近いので大丈夫です。お休みなさい」
「そうー?お休み」
残念そうにカカシさんがヒラヒラと手を振る。
頭を下げて背を向けた。
腕時計を見れば、サスケとの待ち合わせの時間が過ぎていた。
(まさかいないよね…)
念のため、足早に歓楽街へと向かった。
