紫陽花の警鐘
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「キレイ…!」
⚫︎⚫︎はうっとり庭を眺める。
友人から挿し木でもらった紫陽花が、見事に見ごろを迎えた。
白や青、紫と色とりどりの花びらが咲いている。
部屋の花瓶に飾ろうと花を切りながら思う。
(独り占めも勿体無いな…)
そうだ、と思いついた。
紫陽花を多めに切ると、家にあった包装紙で簡易的に包む。
(喜ぶかなー)
真面目な幼なじみの元へと向かった。
ドアを乱暴に叩く。
「開けてー!」
「…」
ドアがゆっくりと開き、気怠そうな顔が覗く。
「ハイっ」
何も言葉を発する前に、いきなり花束が視界に飛び込んできて驚く。
「っ…びっくりしたよ…」
「家の紫陽花がキレイだったから、お裾分け」
微笑む⚫︎⚫︎を見て、ヤマトは黙り込む。
「あれ、嫌いだったっけ?」
反応がないことに、少し心配になった。
「…嫌いじゃないよ。まぁ上がりなよ」
ため息混じりに扉を開ける。
「ありがとー」
時々訪れているヤマトの部屋は、自分の部屋より落ち着く。
当たり前のようにお茶を出してもらい、飲みながら雑談をした。
「⚫︎⚫︎はカカシ先輩とはどうなの?」
「変わらないよー?」
⚫︎⚫︎がカカシと交際して1年が経った。
すぐに飽きられるかと思いきや、意外と順調な様子に驚く。
美人だが、じめじめしていない性格が面白がられているのかもしれない。
話が一段落すると、机の上の紫陽花をじっと眺めてヤマトが言う。
「このまま飾るのもいいけど…紫陽花風呂にしようかな」
「えー!ロマンチック!」
⚫︎⚫︎が喜んでいる。
ヤマトは紫陽花の花を茎から切り取り始めた。
丁寧に汚れや虫を取り除いていく。
(さすがA型…)
大雑把な⚫︎⚫︎は感心してしまう。
ヤマトがお湯を溜めに行き、再び椅子に掛けて言った。
「…じゃあ、お茶飲んだら帰りなよ」
「えー…もう?」
縦に首を振らない様子に、幼なじみの勘が働く。
「…まさかだと思うけど、ボクの紫陽花風呂に入ろうと思ってる?」
「…」
「自分の家でやりなよ」
「だって、準備も後片付けも面倒そうだし…」
口を尖らせて言う。
「ハァ…。⚫︎⚫︎には呆れるよ本当」
「お願い!ちょっと早めの誕生日プレゼントってことで!」
まだ来月の誕生日を言い訳にして、なんとか粘ってみる。
高価な物をねだられるよりはいいかと、少しだけ心が揺らぐ。
「…カカシ先輩に怒られるよ」
「大丈夫!ヤマトだし」
許してくれるよ、と笑顔で言う。
「…後が怖いから、ボクは手紙を出すよ」
「うーん…わかった」
今回だけだよ、と言えば⚫︎⚫︎は嬉しそうにはしゃぐ。
「…ちなみに⚫︎⚫︎、紫陽花の花言葉知ってる?」
「え?知らないけど…」
「だろうね…」
「えっ…何なの?」
それくらい自分で調べるんだよ、と言ってバスタオルを用意しに脱衣所へ向かった。
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