恋煩い
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(まさか同じ店にいたなんて…)
解散後、落ち込む私を慰めるように友人が話す。
「まぁまぁ⚫︎⚫︎…」
そのとき、忍鳥が鳴いた。
友人の忍鳥とのやりとりを聞くと、なにやら先程の飲み会の相手からお誘いがあったようだ。
野暮なことはしたくない。
気にせず行ってらっしゃいと告げる。
友達は申し訳なさそうに「この埋め合わせはまた必ず!」と言いながら、足取りは軽く去っていった。
(このまま一人で帰れば落ち込むだけだろうし、困ったな…)
友人をあてにしていた私は途方にくれる。
気持ちとは裏腹に今夜の夜空はキレイだ。
ふと、前に一度だけ知人に連れて行ってもらったバーを思い出す。
あの店なら居心地がよさそうだ。
星を眺めながら、一人歓楽街へと向かった。
ーーーーーー
重たいドアを開ければ、少し暗めの店内。
「いらっしゃい」
カウンターの中から落ち着いた声。
「こんばんは」
「⚫︎⚫︎ちゃん久しぶりだね、何にする?」
数ヶ月前に1度だけ来店しただけなのに、店主の記憶力には驚かされる。
「…強めで飲みやすいもの作れますか?」
「オッケー」
毛先だけパーマをあてた柔らかそうな髪が、シェイカーを振るたびに揺れる。
キレイな長い指で手際よくカクテルを作っていく様は見事だった。
ぼーっと見入ってしまう。
「おまたせ」
フルーツを添えられた美しいカクテルに、心が躍った。
「いただきます」
口に含むと、フルーツの甘さとテキーラのお酒の香りがバランスよく広がる。
「久しぶりに来てくれて嬉しいよ」
優しい微笑みに安心して、さっきの出来事がポロポロと口から溢れだす。
ーーーーー
「うーん、キツめの下ネタねー。俺ならくいついちゃうけどな」
そう言って優しく笑う。
(カカシ先輩も同じだったらな…)
長いため息を吐きながら2杯目をお願いしているとき、店のドアが開く音がした。
「いらっしゃい」
「どうも」
間隔をあけてカウンターに座った人物を横目で見て息を呑む。
いままさに私が頭を悩ませていた相手だった。
「…こんばんは」
視線があってしまったので、挨拶せざるを得ない。
気まずいのは私だけなのか、カカシ先輩は笑顔でヒラヒラと手を振っていた。
「偶然だね⚫︎⚫︎」
この場から早く立ち去りたかった。
いつ店を出たら自然か…
私の頭の中はその思考で埋め尽くされていた。
