微笑みは誰のもの
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「「ありがとうございました!」」
夕暮れ時、元気な子どもたちの声が森に響く。
「はい、おつかれさま」
⚫︎⚫︎は笑顔で返した。
時々、アカデミーの生徒の希望者を集って稽古をつけている。
⚫︎⚫︎が無償で行う趣味だった。
任務で人を殺めることに対する罪滅ぼしで始めたのだが、今ではこの時間があるから心の平穏を保てている気がする。
解散して森を抜けると、よく知る人物が立っていた。
「イタチ、迎えにきてくれたの?」
「あぁ」
微笑んで小走りで駆け寄る。
「ありがとう」
「帰るぞ」
言葉少なに歩き出すイタチだが、自然と歩幅は⚫︎⚫︎に合わせてくれる。
そんな優しさが好きだ。
道中、教え子たちとすれ違えば気さくに話しかけられる。
「あ、⚫︎⚫︎先生!先生のおかげでテスト合格できたよ!」
「そう、よかった」
嬉しそうに話す子どもに、⚫︎⚫︎も思わず顔がほころぶ。
この趣味のおかげで知り合いも増えた。
「⚫︎⚫︎先生ー!」
遠くから声がした。
声のした方を見ると、イルカ先生が手を振り駆けてくる。
「お疲れさまです、イルカ先生」
「おつかれさまです!⚫︎⚫︎先生のおかげで生徒たちがめきめき伸びていますよ」
⚫︎⚫︎先生様々です、と続けてニコニコしている。
「それはよかった。でも、先生はやめてくださいね」
私は本物の先生ではない。
遠慮がちに言えば、ニコニコしたイルカ先生が言う。
「なにをおっしゃいます!先生よりも先生らしい」
「嬉しいことを言ってくれますね」
イルカ先生は愛嬌があってステキだ。
ふわりと包み込むような笑顔に癒される人も少なくないだろう。
私も見習わなくちゃな。
2人で微笑み合っていると、急に手を引かれた。
「わっ」
「…行くぞ」
「あっ…イルカ先生失礼しますね」
「いえ、お忙しいところ話しかけてしまってすみませんでした!また!」
ブンブンと手を振り、子どものように無邪気に笑っている。
「またー!」
と⚫︎⚫︎も明るく言いながら別れた。
角を曲がり声が届かない所まで来た。
⚫︎⚫︎の手を引き、足早になったイタチに話しかける。
「…イタチ?」
「…」
「どうしたの?」
いつにも増して無口だ。
「…怒ってる?」
「…⚫︎⚫︎は笑いすぎだ」
「えっ…?」
「自分に気があると思うだろう」
「…妬いてくれたの?」
「違う」
「…そう」
妬いてくれたんだ、といつも冷静なイタチに頬を緩ませた。
「イタチが一番だよ」
そう言って腕に掴まり、顔を見て微笑む。
「…どうだか」
まだ拗ねているイタチが可愛くて、絡める腕を解かずに家までの道のりをのんびり歩いた。
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