円木警枕
夢小説設定
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「あーもうやだっ!」
筆を置いて机に伏せる。
「…まだ始めたばかりじゃないの」
窓際でイスに座り、本を読んでいたカカシが顔を上げて呆れている。
「だってー、覚えられない…」
「どれどれ、見せてみな」
⚫︎⚫︎の側に来て、机を覗き込む。
「あー…ここは衽(おくみ)で、ここが八掛(はっかけ)」
サラサラと着物の絵を描き、分かりやすく説明してくれる。
「…よく知ってるね」
感心して横顔をじっと見ていたら、カカシと視線が合った。
「聞いてる?」
「…ごめん、カカシって凄いなって思って」
「まーね」
呉服屋の顧客情報が欲しいと任務の依頼が来た。
潜入調査に適していたのは、結婚適齢期の息子のお相手だ。
お見合いのリストの中に紛れ込ませた⚫︎⚫︎が目に止まったらしい。
「…私じゃ荷が重いよ」
ぽつりと呟く。
「数十人の中から選ばれたのは⚫︎⚫︎でしょ」
「そうなんだけど…」
「まだ不満?」
「専門用語は難しいし、机に向かうと眠くなるし…」
ダメだと知ってはいるが、言い訳ばかり思いつく。
「眠くなったら起こしてあげる」
と優しいキスが降ってきた。
「大丈夫、⚫︎⚫︎ならきっとすぐに気に入られるよ」
自信をもって娶られておいで、と続けた。
恋人に他の人との結婚を勧められるなんて、変な職業だ。
でも、期待してもらえるなら応えたい。
任務の時はカカシと肩を並べられるように努めているのだから。
「よし…頑張るか。ねぇ、ここも教えてくれる?」
「もちろん」
恋の力で気合いを入れ直し、再び机に向かう⚫︎⚫︎だった。
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