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「カカシさん…気色悪いっすよ」
待機所で暇を潰していると、ゲンマの声がした。
声のする方を見れば顔が引き攣っている。
「…そんなに?」
「これでも気を遣って言ってます」
随分辛辣だ。
「良い物手に入れちゃってさ」
オレは握っていた掌を開いて見せる。
中には小さなピアスがあった。
「⚫︎⚫︎からの誕生日プレゼントですか?」
オレの誕生日が今日だと知っているゲンマからは、当然のように恋人の名前が挙がる。
「⚫︎⚫︎じゃないよ」
「じゃあ誰からです」
「名前も知らない子」
「………」
更に引いているのが分かった。
「…⚫︎⚫︎が傷付く前に早く捨てた方がいいですよ」
「えー?捨てないよ、こんなに良い物」
「カカシさんなら金あるでしょ」
手放せないほど高価な物かとゲンマは覗いた。
「あぁ、値段じゃないよ」
「どう言う事です?」
「⚫︎⚫︎の可愛い顔が見たくてさ」
その一言で全てを察したゲンマが一歩引いたのが分かった。
「どうかと思いますよ…。それに、カカシさん穴なんか開いてないじゃないですか」
オレの耳に視線をやる。
「こんな時の為に開けるの取っといたのかも」
オレが笑えば対照的にゲンマは睨む。
「…厄介な人に捕まってるな」
ゲンマは⚫︎⚫︎を憐れんだ。
そして、悪趣味だと言いたげな視線を向けて少し離れた椅子に腰掛ける。
「褒め言葉をどーも」
再びピアスを見つめる。
高価な雰囲気はあるが、そんな事は関係ない。
あの女の顔はもう忘れたが、感謝の気持ちだけは残っていた。
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