非常口
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夕焼けが砂の舞う里を照らす。
崖の上に我愛羅は佇んでいた。
高台から里を見下ろせば、人の動きが具(つぶさ)に分かる。
時々来るこの場所をオレは気に入っていた。
ふと動かしていた視線を止めた。
夕焼けを反射してキラリと輝く物がある。
(アレは⚫︎⚫︎か…)
いつも赤紫色の簪で髪を纏めている。
親友から貰った秋桜の簪らしい。
任務を終えて帰路についているようだった。
視線で追っていると、⚫︎⚫︎が盛大に転んだ。
僅かに我愛羅の瞳が大きくなる。
近くにいた男が気付いて心配そうに手を差し出した。
忍びなのに⚫︎⚫︎は不器用だ。
恥ずかしそうに男の手を借りると、何度も頭を下げている。
オレと同期なのに、⚫︎⚫︎は違う生き物のように感じる。
「………」
⚫︎⚫︎の姿が見えなくなると、我愛羅は無言でその場を去った。
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