追い風に乗って
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子どもが生まれてからの⚫︎⚫︎の勤務形態はオレと異なり、あの日から会う機会はなかった。
しかし一度意識し出すと、どうにも気になる性分らしい。
オレはさり気なく⚫︎⚫︎についての情報を集めた。
夫婦としての生活は早々に破綻していた事を知る。
離婚を決断したのは4年後の事なので、仮面夫婦であった時間が長いようだ。
十ばかり歳上の前夫は、もう新しい家庭を築き子どももいる事が分かった。
(別れなかったのは子どもの為か……)
⚫︎⚫︎の子ども好きは知っていた。
任務を共にしていた頃から、結婚願望より出産願望の方が強いと自らが言っていたのだから真実だろう。
言葉にできないモヤモヤを抱えたまま日々を過ごしていた。
「カカシ。何か悩みでもあるのか?」
お節介な親友は度々こうして突っ込んでくる。
任務の報告で鉢合わせたアスマは唐突に言った。
急に核心をつかれると、普段の癖で取り繕ってしまう。
「んー?ないよ、べつに」
「そうか……まぁ、話したくなければいいけどな」
「………」
それ以上詮索してこないアスマは、オレの事をよく知っている。
そう言われれば、オレが話し出す事も…。
「久しぶりに会ったんだ、⚫︎⚫︎と。相変わらず変わってなかったよ」
「へぇ……」
「…それだけだよ」
分かりやすくニヤニヤするアスマを睨む。
「それだけじゃないだろ?」
「……」
「なぁカカシ。オレも言っておきたい事があるんだが…」
そう切り出したアスマの話を聞き終えて、オレは目を見開く。
「あぁ……驚いたよ、アスマが父親か……」
「…まぁな」
気恥ずかしそうに笑う親友に、オレは微笑む。
「おめでとう」
「あぁ。ありがとう」
それでだな…と話し出したアスマの提案をオレは静かに聞いていた。
「どうだ?お互い悪い話じゃないだろ」
「でも、紅がなんて言うか分からないでしょーよ」
「分かるさ」
まぁ任せとけ、とアスマは胸を叩いた。
