独占欲《続》
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「カカシ…」
出産後初めて面会した⚫︎⚫︎は、笑っているのか泣きそうなのか分からない表情でオレを迎えた。
乱れた髪を優しく撫でる。
「⚫︎⚫︎、無事で良かった…」
「なんでカカシが泣くの…」
私が泣けないでしょ…と、オレを見て苦笑した。
「ほら、カカシにそっくりだよ」
⚫︎⚫︎に抱かれた赤子は、やわらかな帽子からオレと同じ銀髪を覗かせていた。
「⚫︎⚫︎…ありがとう」
「うん」
こんなに小さいのに、目も耳も口も指も全てが揃っている。
人間の神秘を感じながら、守るべき愛おしいものが増えた事を実感する。
「今日は病院で一日赤ちゃんを見てくれるんだって」
「そっか…」
「しっかり休んで、明日から頑張るね」
「オレも毎日来るよ」
「え…いいよ、カカシは任務があるでしょ?」
「任務は誰でも代わりがいるけど、この仕事はオレだけだからさ」
「嬉しいけど…無理なくね」
「あぁ、⚫︎⚫︎もね」
頬に口付ける。
「愛してる」
「うん…私も」
⚫︎⚫︎と別れると、昨夜から何も口にしていなかった事に気付く。
帰り道、よく行く店で定食を頼んだ。
身体に染み渡る食事が有り難かった。
店を出て家まで歩く。
里は美しく、鮮やかに映った。
たった一日の変化に驚きながら、やっと大人になれた気がした。
継がれていく命に、何を残せるのかと考える。
オレたちの前で泣きたいだけ泣いて、もう泣けなくなった時…
一人であの子が歩く時の為に伝えたい事が沢山ある。
この幸せで残酷な世界と溶け合えるようにと、初めて神にオレは祈った。
ーーーーーfinーーーーー
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