独占欲《続》
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「⚫︎⚫︎ー?」
玄関のドアを開ければ、室内は暗く静かだ。
オレは電気を付けて買い物袋を机に置く。
ソファの定位置で横になる背中に声を掛けた。
「どう?気分は」
「おかえり…。まだ良くない…」
⚫︎⚫︎の声はここ数週間暗い。
起き上がりながら青白い顔を向けた。
「ああ、ムリしないで寝てな。昼は食べられた?」
「少しだけ…」
「いま食べたい物は?」
「サッパリしたもの」
「おろしうどんはどう?」
「…美味しそう」
「わかった、待ってて」
買い物袋の中身を冷蔵庫に詰め終えた後は、夕飯を作る。
手短に用意をした。
「どーぞ」
「相変わらず手際がいいね」
冷えたうどんに叩いた梅干しと大根おろしが添えられていた。
そっとすすれば、爽やかな風味が食をそそる。
「美味しい…」
少しずつ口へ運ぶ⚫︎⚫︎に微笑む。
「良かった」
オレも隣でうどんを食べ出した。
「…カカシは好きな物食べていいからね?」
無理に付き合わなくても…と心配そうに⚫︎⚫︎が言う。
「⚫︎⚫︎と同じ物を食べたいの」
この子ともね、と言って⚫︎⚫︎のお腹を優しく撫でた。
「ねぇ⚫︎⚫︎、明日は休みなよ」
⚫︎⚫︎は口内のうどんを飲み込んで返す。
「行くよ。仕事してた方が気が紛れるし」
「それは気を張ってるからでしょ、ムリしないの」
「でも…明日は内勤だから、お願い」
もう少しで働けなくなっちゃうし…と⚫︎⚫︎が呟けば、オレは何も言えなくなってしまう。
「…無理しないんだよ」
「うん」
⚫︎⚫︎は嬉しそうに笑う。
任務が好きな事は知っているが、オレが心配する気持ちも少しは汲んでほしいものだ。
心の中でため息をつきながら、⚫︎⚫︎のお腹をじっと見つめた。
「⚫︎⚫︎、赤ちゃんは元気?」
「ん?うん、今日もよく動いてるよ」
箸を置くと手を横につき、お腹を差し出す。
「ご飯食べるとよく動くよ、ほら」
「…あ、蹴った」
「ね?元気でしょ」
自分の事のように喜ぶ⚫︎⚫︎が可愛くて、抱きしめる。
「良かった」
カカシの手からじんわりとした温もりが⚫︎⚫︎に伝わった。
「⚫︎⚫︎…愛してる」
オレの子を宿してから7ヶ月が経った。
⚫︎⚫︎の腹部の違和感は顕著になり、妊婦である事は里の誰もが知っている。
⚫︎⚫︎は任務の最前線から外され、雑務と難易度の低い任務の繰り返す日々だった。
それも後数週間で終わる。
本当はすぐにでも休んで欲しかった任務だが、オレの心配事もあと少しでなくなるのだと思うとやっと胸を撫で下ろせそうだった。
1/9ページ
