恋人ごっこ
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「…寝れないの?」
中々寝息が聞こえない彼女に話しかける。
意識していないはずなのに…と、⚫︎⚫︎は内心焦っていた。
核心から逸らしながら答える。
「枕が違うからかな…」
「昨日はすぐに寝てたけど?」
見透かすようにカカシが言うので、⚫︎⚫︎は言い淀む。
「それは…体調も悪かったし…」
「それだけ?」
「それだけだよ」
「へぇ…」
肘をついて⚫︎⚫︎の顔を覗き込めば、ベッドがきしむ。
「それだけじゃなさそうだけど」
暗闇でも顔を赤らめているのが分かった。
目が合えば⚫︎⚫︎は慌てて顔を覆う。
「緊張してるんでしょ」
「ちがうっ」
語気を荒げる様子に心の中で微笑む。
「違うんだ?」
「本当に違うから…」
オレが次の言葉を待っていると、⚫︎⚫︎が気まずそうに口を開く。
「触れた腕とか…。カカシも男の人なんだなって思っただけ…でも、別に変な事考えてないからっ…!」
「へぇ…オレは考えてもらえた方が嬉しいんだけど」
「……え?」
⚫︎⚫︎は耳を疑った。
しばしの沈黙の後、妙に納得したように話し出す。
「そうだよね、迷惑かけたし…。いいよ、お礼になるなら」
「お礼?」
「私上手くないけど、それでもカカシがいいなら…」
オレは呆れながら言う。
「⚫︎⚫︎、そう言う事じゃない」
「え?」
困惑しているのが分かった。
「オレは性欲処理をしたい訳じゃない」
「じゃあ……」
「好きな女に触れたいだけ」
「っ………」
「全然意味が違うでしょ?」
「…やっぱり私が床で寝るっ」
慌てて起き上がろうとする身体に覆い被されば、⚫︎⚫︎の瞳が揺れた。
