不器用な夜更かし
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就寝前の一時。
カカシはソファで本を読み、⚫︎⚫︎は机に向かい文をしたためていた。
オレは本を読みながら、横目で時折⚫︎⚫︎を見る。
書いているのは仕事で取引をしている相手への礼状らしい。
いつもは楽しそうに手を動かす⚫︎⚫︎が、今夜は度々手が止まる。
こんな時、オレは⚫︎⚫︎が口を開くのをじっと待つ。
「ねぇカカシ?聞いてほしいんだけど…」
「なーに?」
視線を本から⚫︎⚫︎へと向ける。
「愚痴なんだけど…いい?」
「いいに決まってるでしょ」
微笑みながら本を閉じて机に置いた。
「…ありがとう」
普段⚫︎⚫︎は穏やかに仕事をこなしているのだろう。
口が固いと安心して、色んな人がやってきては愚痴を溢すらしい。
日々蓄積されていくモヤモヤを、優しい彼女は吐き出す場所がない。
堪えきれなくなった時、オレにとつとつと話す。
凍った心を溶かしていく作業だ。
オレは頷きながら沈黙を愛しむ。
⚫︎⚫︎の心が自由になって、また仕事に迎えるように…
話を聞き終わった後は、⚫︎⚫︎の髪を撫でながらいつものおまじないをかける。
「また聞かせてね」
「…ありがとう、カカシ」
普段通りに戻って彼女は微笑む。
毎日を繰り返す中で⚫︎⚫︎に降りかかる憎しみを、オレだけが浄化したい。
きっと⚫︎⚫︎は引け目を感じているたのだろうけど、苦しみを取り除いて君に寄り添える事が幸せなのだから。
明日は休みだ。
夜更かしも許されるこんな日は、コーヒーを淹れて二人でゆっくりと飲むのもいい。
愛に溢れる彼女を支える仕事を、オレは密かに楽しんでいる。
ーーーーーーfinーーーーー
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