幸せにならないで
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明日の引越しの打ち合わせをして彼と別れた。
まだ日没まで時間がある。
フラフラと足が進む方へ散歩することにした。
最後の里を目に焼き付けるように…
辿り着いた特等席で、今日も西へ沈む夕日を見つめる。
眩しさに目を細めた。
「…やはり、ここだと思った」
木の枝に腰掛ける⚫︎⚫︎の横に立つ。
見上げれば涙でぼやけた視界に、見慣れた顔が映った。
「扉間……」
「悩んだ時、いつもココにいるからな」
「そうかも…地面から足をあげていると、心が軽くなる気がするんだよね」
「…⚫︎⚫︎、ワシに別れの挨拶はなしか?」
「………さようならを言えるほど、私は大人じゃないよ」
(でも……)
扉間の前でなら素直になっていいだろうか。
涙を拭う事もせず話す。
「柱間ともキレイに別れられなかったし…」
だからと言って、これ以上もがく事もできなかったんだよね…と続けた。
「会わずに嫌われるくらいの最後を考えてたのにな」
失敗だと顔を歪める。
「そんなの⚫︎⚫︎には無理だろう…」
扉間は険しい顔をしている。
「その通りだよね…」
扉間には敵わないなぁと苦笑する。
「……明日、本当に行ってしまうのか」
「…それ以外の道なんてないでしょ」
「………」
「あーあ…この後の未来も諦めずに生きれば、何か良いことあるかなぁ…」
「⚫︎⚫︎……」
ワシじゃダメか、と喉元まで声が出る。
(余計な一言だろうな…)
兄者との間に入り込む余地なんて、微塵もなかったのだから。
「腐らずに生きてみるよ」
「…⚫︎⚫︎なら大丈夫だろう」
「当たり前よ…」
無邪気に笑って見せた。
愛の無い人生を歩もうと、心の半分は貰っている。
明日と睨み合いながら、私は日々を越えていく。
ーーーーーーfinーーーーーー
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