矛盾も愛して
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「なんで膨れっ面なの?」
「………」
カウンターで肘をつき、無口のオレに⚫︎⚫︎が聞く。
(言わなくてもわかってよ…)
⚫︎⚫︎の後方へ堂々と飾られている熊手を睨んだ。
「買い物が退屈だった?」
オレの任務が急に延期になり、突如休みとなった今日。
⚫︎⚫︎の店の定休日とも重なっていたので、デートに誘った。
「ごめんカカシ。これから酉の市に行く所なの」
「酉の市?あぁ、熊手が売ってるやつだっけ」
「うん。終わってからならいいんだけど…」
⚫︎⚫︎は困ったように言った。
「オレも一緒に行くよ」
市場まで付き合えば、顔馴染みらしい店主が⚫︎⚫︎の店の為にと大層立派な熊手を取り置きしていた。
「はいよ!去年より良いのにしといたよ」
「ありがとうお兄さん」
嬉しそうに受け取る⚫︎⚫︎にオレは言う。
「ねぇ…その小さいのでいいんじゃないの?」
指差したのは小ぶりな熊手だ。
片手で持てそうな大きさの品を見て、⚫︎⚫︎が言った。
「カカシ、こういうのは大きければ大きいほど良いんだよ?」
何を言い出すのかと驚いた顔をしている。
⚫︎⚫︎は迷わず代金を支払った。
「……持つよ」
気は乗らないが⚫︎⚫︎に重たい物を持たせたくない。
「大丈夫大丈夫!」
この重さが嬉しいのだと言う。
大事そうに抱えて真っ直ぐ帰ると、店の一番目立つ所に飾ったのだった。
「外が寒かった?ごめんね」
⚫︎⚫︎は申し訳なさそうに言う。
「そんな事な訳ないでしょ」
「………」
ぶっきらぼうに言えば⚫︎⚫︎は弱気になる。
「カカシ、機嫌直してよ…」
「………」
「ねぇ……「これ以上⚫︎⚫︎の店に男が寄りつくのがイヤだ」
「え………」
「オレ以外に誰も来ないで欲しいのに、あんな立派な熊手を買うなんてヒドすぎるでしょ」
「そんなこと言われても……」
「もう飲み屋なんて辞めてよ。いつ酔っ払いの客に持ち帰られるか気が気じゃ無い」
「…でも、カカシとも私の店で出会ったじゃない?」
「オレはいいの」
「………」
カウンター越しに無理難題を言うオレに⚫︎⚫︎は困り果てていた。
1/3ページ
