夢の続き
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その日は家に帰ると本の続きを開いた。
男は主人公に告白する。
そして好きな所をつぶさに伝え出した。
(言わなくてもわかるだろ…)
言葉でなんてなんとでも誤魔化せる。
それでも主人公は喜んでいた。
白々しく思うのは自分だけなのだろうか。
いや、分かっていても言葉にする事に意味があるのかもしれない。
(あぁ、面倒くさい…)
いっそオレの気持ちが筒抜けになれば良いのにと思いながら本を閉じた。
二日後、オレは⚫︎⚫︎と男のテーブルの前に立っていた。
「⚫︎⚫︎」
「え……カカシなんで……」
男は片手に隠し持っている指輪を出せずに困っている。
「あの、カカシさんがなぜ…?」
「上手くいきそうなトコ悪いね」
混乱する⚫︎⚫︎の腕を掴んで連れ立つ。
「ちょっと…カカシっ……」
歩きづらそうな高いヒールの音が耳障りだった。
動きづらそうなドレスよりも、⚫︎⚫︎は忍服の方が似合っている。
「カカシっ、相手に失礼だよ」
「……あんなヤツ庇うなよ」
振り解かれた手をオレは見つめる。
「…カカシらしくないじゃない」
ありふれた言葉を、もうしまってはおけなかった。
「⚫︎⚫︎、結婚しよう」
「……何それ………」
何段階もの過程を飛ばした言葉に、⚫︎⚫︎は驚く。
「…私達、付き合ってもないよ」
正論だった。
「手に付かないんだよ」
「何が…?」
「何もかも」
「…カカシどうしちゃったの?」
「寝不足のせいかな…」
(あぁ、違うな……)
闇夜の中で⚫︎⚫︎だけを視界にとらえていた。
「…⚫︎⚫︎が寝息を立てる音も、お化けが怖くて布団をつま先までかける所も、寝言でオレの名前を呟くところも好きだよ」
「なに急に…そんな事言うの変だよ…」
「⚫︎⚫︎の全てが愛おしい」
⚫︎⚫︎が何かに気づき呟いた。
「カカシ、その台詞って…」
「好きな所もっと聞きたい?」
「カカシも読んでたの?…主人公と重ねてからかってるんでしょ」
「そう思う?」
「…質問で返すのはズルいよ」
(あぁ、また逃げる…)
向き合う事が怖かった。
息を吐いて立て直す。
「違うよ。⚫︎⚫︎の一番がオレじゃないと嫌なんだ」
「…それ、本気?」
「そうだよ…」
⚫︎⚫︎は俯き無言で考えていた。
少しするとオレを見る。
「あのさ、カカシ…」
「ん?」
「私ね…ずっと待ってたよ」
芯のある声だった。
⚫︎⚫︎から視線を逸らせなくなる。
「…最初からオレにしとけば良かったんだよ」
微笑みながら抱きしめた。
「…やっと夢の続きを見れた」
「どう言う事?」
「なんでもない」
「ふーん?」
睡眠不足に打ち勝てば、今度はどんな夢を見させてくれるのだろうか。
寝るのが少しだけ楽しみになった。
ーーーーーfinーーーーーー
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