独占欲
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幸せな日々がずっと続けばいいのに。
そんなことを思いながら過ごしていると、ゲンマの一言で現実に戻される。
「カカシさんに会った」
カカシが里に帰ってきたことを聞く。
あれから数ヶ月が経っていた。
「オレたちのことは伝えました」
「そうだったんだ…。ありがとう」
カカシが何と返したのかは怖くて、それ以上聞けなかった。
カカシとはお互い割り切っていた。
それなのに、なんだかやましい気分になる。
できることなら今は会いたくない。
その日から意識的に、待機所での滞在時間は最低限にした。
そんな努力も虚しく、数日後には護衛の任務の呼び出しがかかった。
カカシと私、後輩の女の子の3人組だ。
そもそも暗部あがりの私たちは任務を共にする機会が多かった。
今更逃れることもできないのだろう。
今回の難易度は高くないが、後輩を育成しつつの任務だと言い渡された。
上からの意図としては、実戦で叩き上げたいそうだ。
道中後輩をカカシと私でフォローしながら、無事に依頼人を送り届けた。
帰り道、肩の力が抜けた後輩が言う。
「ありがとうございました!とても勉強になりました」
「そう、よかったよ」
カカシがニッコリ笑って言う。
今回の任務での反省点などを一通り話すと、話題は雑談になっていく。
「こんな仕事じゃ出会いがなくて…」
年頃の後輩が嘆く。
「一般人だとオレなんて殺せるんだろって疑心暗鬼になるって言われるし、忍同士は将来が不安だし…」
どうしたらいいんでしょう、と項垂れて後輩は言う。
「忍同士も悪くないんじゃない?ねぇ⚫︎⚫︎」
急に話が私に振られる。
気まずくなりながらも答えた。
「えっ?そうね…お互い理解もあるし…」
後輩が明るく言う。
「⚫︎⚫︎先輩とゲンマ先輩ラブラブですもんね!」
そうくるよね…と思いながら、同意も否定もせずに複雑な表情で笑った。
「へぇ…ラブラブなんて羨ましい」
「お似合いですもんねー。いいなー!」
⚫︎⚫︎にしか分からない、皮肉めいたカカシの笑いだった。
後輩の好みのタイプへ話を逸らせば、とうとうと話出してくれたので助かった。
里に着くまで恋愛トークは続き、解散後は逃げるように帰路についた。
なんだかすごく疲れた…
今日はゲンマに会う気力もなくて、自分の家へと帰る。
カギを開けてソファに飛び込んだ。
しばらく動けずにいると、突然ドアが開く音がした。
