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拍手小話ログ 15

◆ユリルク
※ユーリさんキャラ壊れ気味で注意
※若干下品なので注意






アドリビトムは多数の依頼を受けており、その中には1日で完結するものもあれば、数日に渡るものもある。
今回、ユーリが受けたのは1週間ほどかかる長期の採掘クエストで、そのほかにリヒター、エミルと比較的まともなメンバーだった。
のだが。

「…あれは大丈夫なのか?」
「…う、うーん…だ、大丈夫…じゃ…………ないかも…」

リヒターとエミルは困惑した様子でユーリに視線を送っていた。
何故ならユーリからピリピリイライラした空気が隠し切れない程発せられていたからだ。
いつも飄々としつつも冷静な姿のイメージが強い為、普段と違う様子に慣れてない二人はただ戸惑う。
そもそもその採掘クエストもただ単に採掘する場所が遠かっただけで、それについても先程問題なく終えているし、何か特別嫌なことがあったわけでもない。
じゃあなぜあれほど殺気立っているのかと言われると、二人のなかでは理由は一つしかなかった。

「…確かルーと入れ違いだったよね…」

ユーリがこのクエストを受ける丁度1週間前にルーも他のメンバーと共に長期のクエストに出ていて、ルーが戻ってくる前にユーリは出発した。
要は約2週間くらい二人は会っていない状態ということだ。
ユーリの機嫌が悪くなるとすれば、貴族関係か糖分不足かルー不足くらいしか浮かばない。
その消去法でいけば自ずと答えは出てくる。

……早く帰ろう

二人はそう固く決意し、すぐさま帰路の準備をし始めた。




***

3人がバンエルティア号に帰ってきたのはすっかり辺りが暗くなった頃で、報告は明日にすることにし、その場で即時解散となった。
ユーリはすぐにその足ですたすたと自室に戻る。
そしてその勢いのまま部屋に入ると、そこには求めていた人物であるルーがいて、ユーリの存在に気付くとパッと笑顔を見せぱたぱた近づいてくる。

「おかえりユーリ!」

嬉しそうな笑顔で出迎えてくれたルーに、自然と笑みが零れ、そのまま引き寄せるなり抱きしめる。
それに対してルーは驚くと同時に顔を真っ赤にさせ慌て始めた。
本当に可愛い。
久しぶりに会ったということもあり、完全にルー不足だったユーリにとっては癒し効果は絶大だ。
思わずはぁっと息をつくとルーは目を瞬かせる。

「どうしたんだ?具合でも悪いのか…?」

恐る恐る心配そうに問いかけてくるルーに、ユーリはいやと否定する。

「ちげーよ。暫くお前に会えなかったからな、こうしていれんのが嬉しいんだよ」

すげー癒されると呟くと、ルーは耳から首元までも赤くさせる。
そしてぴくりと手が動くと未だに抱きしめてくるユーリの背中へゆっくりと回し、ぎゅっと抱きしめ返す。

「…れも…」
「ん?」
「…お、俺も…ユーリに会えなかったから…すげぇ嬉しい…」

顔を真っ赤にさせ、蚊の鳴くような声で恥ずかしそうに告げられたそれに、ユーリはピシリと固まる。

あ、やべぇ

そう内心吐露しながらも、体は勝手に動きだす。
が。

「みゅ~!ご主人様ご主人様~!」

突然扉が開くなり呑気な声が聞こえてくるとルーはハッと我に返りバッとユーリから離れる。

「みゅ!ユーリさん帰ってたんですの?おかえりですの~♪」
「・・・・・・・・」

鼻歌でも聞こえてきそうなミュウの調子に対してユーリは微動だにしない。
返事をするどころか、じわじわと広がる不穏な空気。
一方で顔を真っ赤にさせ冷汗をダラダラかいているルーは、必死に平静を見繕おうとしていた。

「みゅ?ご主人様、どうかしたんですの?顔が赤いですの」
「!な、なんでもねぇよ!」

ルーはなんとかはぐらかそうとミュウを抱き上げる。
すると抱き上げてもらえたのが嬉しかったのか、ミュウはぐいぐい身を擦り寄せながら甘えてきた。
ルーは苦笑いを浮かべながらも優しくその頭を撫でる。
それは完全に飼い主とペットの図で心が和む光景なのだが、完全なルー欠乏症のユーリとしては全くもって面白くない。

こちとら長期のクエストに出ててルーと会うのは2週間ぶりなんだよ。
どんだけ俺が我慢したと思ってる。
つーか…

ユーリはふらりと身体を起こすと、ずかずかとルー達に近づき、ミュウを鷲掴みにするなり、ポイっと投げ捨てた。

「みゅ!?」
「え」

突然視界から消えたミュウに目を瞬かせているルーを背後から抱きしめる。
そしてその状態でルーの耳元に低めの僅かに甘い声で呟く。

「ルー、…俺を構えって」
「!?」

ルーは思わず体をビクつかせ、ボンッと顔を真っ赤にさせる。
その声と吐息に、耳!耳!!!と内心狼狽している中、今度は顎をぐいっと引かれそのままキスをされた。
目を見開き驚愕しているルーに、ユーリはお構いなしに僅かにできた隙間から舌を差し込み、口内を愛撫するようにまさぐる。
耳元に響く湿った音と口内の暖かさに恥ずかしさを感じ、ルーはぎゅっと目を閉じつつも甘受していると、舌を絡めとられる。
徐々に息があがり、力が入らなくなってきたルーにユーリは止めることなくベッドの方へ追い詰め、そのままゆっくりと押し倒す。

投げ飛ばされていたミュウは、暫し目を回していたがフルフルと首を振り、ルー達の方を見ると、ルーに覆いかぶさりキスをし続けているユーリと目が合う。

邪魔すんな

そう突き刺すような極寒の目で向けられたミュウは本能的にびくぅと体を震わせるなりコクコクと頷き、部屋から飛び出した。





***


今やミュウの第二の部屋になっているティアの部屋で、これまでの経緯を話したミュウにティアは小さく息をつく。
そしてそっとミュウを抱き上げ、目線を合わせると真顔で口を開く。

「ミュウ、このことは他の人…特にルークには絶対に言っちゃだめよ」
「?はいですの!」







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こちらの続きは書いてOKとお声いただきましたので、
後日別に準備いたします!!

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