眠る膝上、覚めぬ想い
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20-加速する衝動
毎年恒例、京都校と東京校の親善試合。
今日はその事前打ち合わせだった。
会議室には、東京校の一年生、二年生、そして教員の五条と七海が集まっている。
「……あれ?」
真希が周囲を見回す。
「伏黒と美鈴、いなくね?」
「今日あの二人、ペアで任務行ってたよな」
パンダが言うと、虎杖が首を傾げる。
「時間押してるのかな? もうちょっと待つ?」
「そうだね——」
五条が軽くそう言った、その瞬間。
――パタパタと階段を駆け上がる足音。
会議室のドアが勢いよく開く。
「遅刻しました」
ほぼ同時に声が重なり、伏黒と美鈴が息を整えながら入ってきた。
「悪い。遅れました」
伏黒はすぐに空いている席へ向かう。
……が。
美鈴が一歩遅れて周囲を見回し、気づく。
「あ、えっと……」
椅子が、ひとつ足りない。
一瞬の沈黙。
その中で、五条が何の迷いもなく、にこっと笑って——
自分の太ももを、ぽんぽん、と叩いた。
「ここ空いてるよ」
「は?」
「セクハラだろ!」
ほぼ同時に、真希と釘崎が突っ込む。
「教師!!」
「アウトですそれ!」
美鈴は一瞬、きょとんと首を傾げる。
視線が、五条の顔と、叩かれた太ももを行き来して——
数秒後。
「あ、なるほど」
何かに納得したように小さく頷くと、
ためらいもなく五条に近づき——
そのまま、静かに膝の上に腰を下ろした。
「……」
会議室が、凍る。
「……やったな」
真希が低く言う。
「ありゃ完全に職権乱用だな」
パンダが呆れたように言うと、
狗巻が即座に、
「しゃけしゃけ」
と同意する。
五条はというと、まったく悪びれた様子もなく、
「はい、全員揃ったね」
と、いつも通りの軽い調子。
七海は信じられないものを見る目で五条を睨む。
「五条さん……いい加減にしてください」
すると、美鈴が穏やかに微笑んで口を開いた。
「前に私が五条先生に膝枕してあげたので、これでおあいこ、ということで」
「そういう問題じゃありません」
七海の即答に、
真希と釘崎が深く頷く。
こうして、京都校との親善試合の打ち合わせが始まった——
はず、なのだが。
誰一人として、集中できていなかった。
美鈴は会議が進むにつれ、特にやることがなくなると、
無意識なのか、暇つぶしなのか。
五条の手を、つん、と指でつついたり。
袖口のボタンに、そっと触れたり。
五条も五条で、
美鈴の髪が顔にかかると、何でもないように指ですくい、耳にかける。
「……」
伏黒は資料を見つめたまま、眉間にわずかに皺を寄せる。
(近い)
というか。
(……これはあの人なりの牽制だ)
斜め前では、釘崎が真希に小声で囁く。
「ねえ、これ」
「あぁ、この前の恋愛相談が効きすぎてるな」
そう言って真希は苦笑いを浮かべた。
毎年恒例、京都校と東京校の親善試合。
今日はその事前打ち合わせだった。
会議室には、東京校の一年生、二年生、そして教員の五条と七海が集まっている。
「……あれ?」
真希が周囲を見回す。
「伏黒と美鈴、いなくね?」
「今日あの二人、ペアで任務行ってたよな」
パンダが言うと、虎杖が首を傾げる。
「時間押してるのかな? もうちょっと待つ?」
「そうだね——」
五条が軽くそう言った、その瞬間。
――パタパタと階段を駆け上がる足音。
会議室のドアが勢いよく開く。
「遅刻しました」
ほぼ同時に声が重なり、伏黒と美鈴が息を整えながら入ってきた。
「悪い。遅れました」
伏黒はすぐに空いている席へ向かう。
……が。
美鈴が一歩遅れて周囲を見回し、気づく。
「あ、えっと……」
椅子が、ひとつ足りない。
一瞬の沈黙。
その中で、五条が何の迷いもなく、にこっと笑って——
自分の太ももを、ぽんぽん、と叩いた。
「ここ空いてるよ」
「は?」
「セクハラだろ!」
ほぼ同時に、真希と釘崎が突っ込む。
「教師!!」
「アウトですそれ!」
美鈴は一瞬、きょとんと首を傾げる。
視線が、五条の顔と、叩かれた太ももを行き来して——
数秒後。
「あ、なるほど」
何かに納得したように小さく頷くと、
ためらいもなく五条に近づき——
そのまま、静かに膝の上に腰を下ろした。
「……」
会議室が、凍る。
「……やったな」
真希が低く言う。
「ありゃ完全に職権乱用だな」
パンダが呆れたように言うと、
狗巻が即座に、
「しゃけしゃけ」
と同意する。
五条はというと、まったく悪びれた様子もなく、
「はい、全員揃ったね」
と、いつも通りの軽い調子。
七海は信じられないものを見る目で五条を睨む。
「五条さん……いい加減にしてください」
すると、美鈴が穏やかに微笑んで口を開いた。
「前に私が五条先生に膝枕してあげたので、これでおあいこ、ということで」
「そういう問題じゃありません」
七海の即答に、
真希と釘崎が深く頷く。
こうして、京都校との親善試合の打ち合わせが始まった——
はず、なのだが。
誰一人として、集中できていなかった。
美鈴は会議が進むにつれ、特にやることがなくなると、
無意識なのか、暇つぶしなのか。
五条の手を、つん、と指でつついたり。
袖口のボタンに、そっと触れたり。
五条も五条で、
美鈴の髪が顔にかかると、何でもないように指ですくい、耳にかける。
「……」
伏黒は資料を見つめたまま、眉間にわずかに皺を寄せる。
(近い)
というか。
(……これはあの人なりの牽制だ)
斜め前では、釘崎が真希に小声で囁く。
「ねえ、これ」
「あぁ、この前の恋愛相談が効きすぎてるな」
そう言って真希は苦笑いを浮かべた。
