ここは、グランドラインの前半、隣国に比べて少し小さい国の街、僕はそこで…


『うわぁーーーーー！来んなーーー！』
「いたぞ！追えーー！」



警官に追われていた…


さっきからずっと僕を捕らえようと必死でキモ…ゲフンゲフン、汗だくで加齢臭が漂ってきそうなおじさんたちを振り切るべく、
僕は無我夢中で走り続けて、行き止まりまで来てしまった

『はぁ…こ、ここまで来れば…巻け…た？』
しかし、どうして僕の事捕まえようとしてたんだろ…悪い事した覚え…あっご飯のお金払えなかったな…

そんな思いに考えを巡らせていると、


「あ、あの、お姉さん…」トントン

『へ？あっ…うわっ何処から⁉︎』

いつの間にかオレンジのツインテールの女の子が僕の背後に立っていた…


「あっ逃げないで！」
『そう言って僕の事捕まえる気でしょ！僕何もしてないのに！』
「いや、え？追いかけられてるって…
お姉さん、本当に大丈夫？ってそんな事よりこれ！
お姉さん落としたでしょ？」

そう言って差し出された少女の手の中には、



僕の名前の刺繍が入ったハンカチが握られていた。



『あ、ありがとう…でも、どこで？それに…なんで』
「なんでって…これ…大切なものなんでしょう？貴族さん」

ハッとして顔を上げると、










片目を閉じ、にっこりと不敵な笑みを浮かべた少女が僕を覗き込むようにジッと見つめていた…













何処かで見た気がする、偽物のような真っ赤な目で…