【続サクラ花火 其ノ十四】守るための戦
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―…ドサッ
![image](http://id54.fm-p.jp/data/369/ruru04251117/pri/214.jpg)
「…?」
「…セー…フ…。」
恐る恐る目を開けた田沼の目の前には幕府軍の兵を斬り伏せた一が立っていた。
「高…砂…隊長…。」
「お前なぁ…。」
「…お前が一対一で刀で戦ったってほぼ勝ち目はないって何っっ度も言ってんだろうが!!だからあんだけ単独で行動するな戦うなって俺が来なかったら犬死にだったぞ感謝しろこの馬鹿っ!!」
「あ…りがとうございました…。」
嵐のような勢いでキレる一にあっけにとられたまま田沼は腰を抜かしていた。
「いや…感謝すんならこいつにもしろ。」
一の言葉にハッと我に返った田沼は、自分の盾になろうと飛び出した娘の姿に気が付いた。
「千代…!?お前…!!」
「お父ちゃん…良かった…。」
![image](http://id54.fm-p.jp/data/369/ruru04251117/pri/215.jpg)
涙目で田沼に抱き着く千代に、田沼も千代を力強く抱きしめた。
「田沼、とにかくここから離れるぞ。ここは危ね…」
ー…ガシャーン!!
「きゃああああ!!」
「ちっ…!!田沼!!ガキの目ぇふさげ!!」
「え?は…はいっ…!!」
ー…ザシュ…!!!!ザシュ!!
一はそう叫ぶと、田沼と千代の目の前に現れた敵兵を何人も何人も斬り伏せた。
「高砂隊長…。」
「…ハァ…ハァ…戦争なんて地獄でしかねぇ…見ないで済むなら…そっちのがいいんだ…早く行くぞ!!」
一はそう叫ぶと、田沼とその妻と娘を連れて家を出た。
「お父ちゃん!!チビが!!チビが殺されちゃう!!」
「チビ…?」
突如叫んで家に戻ろうとする千代を、田沼は必死に引き戻した。
「千代!!もう家には戻れない!!早く!!」
「いやあああ!!チビは私の大切な友達だもん!!」
泣き叫ぶ千代を見ながら一はため息をついて田沼に尋ねた。
「…チビってなんだ、犬か?猫か?アリとか言ったらはっ倒すぞ。」
「い…犬ですけど…高砂隊長?!」
「了解、先に行け。」
「隊長っ!!!!!」
一はそう言うと、銃弾の飛び交う田沼の家へと一人戻って行った。
...........................
ドドドドドドドドド…
「ちっ…しつけぇなあ…ん…?」
![image](http://id54.fm-p.jp/data/369/ruru04251117/pri/216.jpg)
銃弾数発をかすめながら田沼の家の裏に身をひそめると、そこには脅えきって震えた小さな子犬が繋がれていた。
![image](http://id54.fm-p.jp/data/369/ruru04251117/pri/217.jpg)
「はは…チビ見っけ。」
一はそう言って笑うと、チビの首輪を外そうとその場にしゃがみ込んだ
その瞬間だった。
ー…チャキ…
「死ね。」
「!!」
ドンッ…!!!!!!