【続サクラ花火 其ノ八】今太閤
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
........................
「…忠太……起きろ小忠太。」
「…神太さん…?」
顔に寝跡をつけた小忠太がムクリと起き上がった。
「未処理の書類に埋もれて昼寝たぁいい度胸だな。」
「はは…すんません……って何スかその束。」
「仕事だ。終わらせないとたまる一方だぞ。」
「殺そうとしてるッスよね?俺の事…。」
小忠太はそう言うと、書類に目を通し始めた。
「昔の夢…見てたッス…。」
「…昔?杉さんの塾に行ってた時か?村の貧乏塾生が今では国の大臣だからなぁ。」
男は書類を片しながら笑って言った。
「それもあの二人のお陰ッス…二人が…二人が生きてたらきっともっと…いい国を作ったッスよ…。」
「どうだろうなぁ…二人とも国を作ってくってタイプじゃねぇぞ?それよりあいつらは…」
「あいつらは…?」
「お前の作った平和な国でのうのうと生きたかったんじゃねぇのか?」
「…―!!」
「お前にはまだ三番目の仕事が残ってるんだろ?大臣様よ。」
神太がそう言うと、小忠太は何かが吹っ切れたようにニッと笑った。
いざいい国を作ろうと思って思い知った。
自分の無力さも至らなさも。
その度にあの二人がいたら自分より上手くやれたんじゃないかと思えて仕方なかった。
一さんと総助さんには一度だって勉強も剣術も勝てたことなんてなかった。
俺を救ってくれた人であり、命を顧みず大切なものの為に戦える背中に憧れてた。
でも、そんな二人がこんな"俺"を信じて託してくれたんだ
命を懸けて…託してくれたんだ!!!
「俺の戦いに…刀は要らないんッス…!!」
「…何か言ったか?」
「いやっ!!何でもないッス!!よーしっやるぞーっっっ!!!!」
「はいはい、頑張ってよ。」
......................
その数年後、小忠太は名を"谷 総一"と変名し、念願だった内閣総理大臣へと就任した。
天真爛漫に人々の為を思い奔走する大臣を国民は受け入れ、
小忠太はこの動乱の時代に終止符を打ち、見事任期を全うした。
彼の死後、人々は足軽から成り上がった小忠太を、かの豊臣秀吉、豊太閤にちなみ敬意を込めてこう呼んだ。
"今太閤"と…―。
今太閤 -END-
「…忠太……起きろ小忠太。」
「…神太さん…?」
顔に寝跡をつけた小忠太がムクリと起き上がった。
「未処理の書類に埋もれて昼寝たぁいい度胸だな。」
「はは…すんません……って何スかその束。」
「仕事だ。終わらせないとたまる一方だぞ。」
「殺そうとしてるッスよね?俺の事…。」
小忠太はそう言うと、書類に目を通し始めた。
「昔の夢…見てたッス…。」
「…昔?杉さんの塾に行ってた時か?村の貧乏塾生が今では国の大臣だからなぁ。」
男は書類を片しながら笑って言った。
「それもあの二人のお陰ッス…二人が…二人が生きてたらきっともっと…いい国を作ったッスよ…。」
「どうだろうなぁ…二人とも国を作ってくってタイプじゃねぇぞ?それよりあいつらは…」
「あいつらは…?」
「お前の作った平和な国でのうのうと生きたかったんじゃねぇのか?」
「…―!!」
「お前にはまだ三番目の仕事が残ってるんだろ?大臣様よ。」
神太がそう言うと、小忠太は何かが吹っ切れたようにニッと笑った。
いざいい国を作ろうと思って思い知った。
自分の無力さも至らなさも。
その度にあの二人がいたら自分より上手くやれたんじゃないかと思えて仕方なかった。
一さんと総助さんには一度だって勉強も剣術も勝てたことなんてなかった。
俺を救ってくれた人であり、命を顧みず大切なものの為に戦える背中に憧れてた。
でも、そんな二人がこんな"俺"を信じて託してくれたんだ
命を懸けて…託してくれたんだ!!!
「俺の戦いに…刀は要らないんッス…!!」
「…何か言ったか?」
「いやっ!!何でもないッス!!よーしっやるぞーっっっ!!!!」
「はいはい、頑張ってよ。」
......................
その数年後、小忠太は名を"谷 総一"と変名し、念願だった内閣総理大臣へと就任した。
天真爛漫に人々の為を思い奔走する大臣を国民は受け入れ、
小忠太はこの動乱の時代に終止符を打ち、見事任期を全うした。
彼の死後、人々は足軽から成り上がった小忠太を、かの豊臣秀吉、豊太閤にちなみ敬意を込めてこう呼んだ。
"今太閤"と…―。
今太閤 -END-