第二話 この時代
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ー…バタン
「変な事に巻き込んでしまってすみません…。」
『いえ…!!全然大丈夫です!!』
そう申し訳無さそうに頭を下げる総助に桜は首をブンブンと横に振ると、一はいっそう険しい顔で窓の外を眺めた。
「新撰組の"治安維持"とやらも日増しに激しくなってるな。」
『あの…二人は一体…何をしようとしているのですか?』
聞いていいことなのか迷ったが桜が恐る恐る尋ねると、一は冷たく桜に言い放った。
「…そう簡単には喋れねぇな。お前の素性が知れない以上。」
『そんな…私は何も…。』
「…でも、桜さんの記憶を奪ったのは俺達なんだ。このまま放っておくわけにはいかない。そうなると、必然的に知る事になるよ。」
一はまた溜め息をつきながら頭をガシガシとかくと、小さく頷いた。そして刀に手をかけ桜を睨みつけながら言った。
「その代わり、この情報を新撰組始め幕府側の人間にもらしたら、俺は迷わずお前を殺す。」
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一の言葉とその殺気に、桜は背筋が凍りついた。
さっきまで冗談ばかり言っていた一からは到底想像できない冷たい目。
本当に、人を殺そうとする人間の、目だった。
「脅かしてすまないけど、俺達も仲間は売れないから…。約束してもらえるかな?」
『は…はい…。』
桜がコクリと頷くと、総助は少し微笑んで事の成り行きを話し始めた。
この幕末という時代で一と総助が置かれた立場、生きてきた道を…。