02.夢のある浮気調査
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"入社して早一週間。
佐奈はこの事務所の奇特な同僚達とも次第に打ち解け始めていた。"
先程のこの言葉に修正を加える。
正しくは、
入社して早一週間。
佐奈はこの事務所の奇特な同僚達(ヒナを除く)とも次第に打ち解け始めていた。
そう、私はこの一週間ヒナさんと、打ち解けるどころかまともに会話すら成り立っていない。
10話しかけて1帰ってくればまだいい方。
正直私はこの人といることが心底苦手だった。
(九条さん達の方が遥かに話しやすいのに…。)
ハアと溜め息をつきながら恐る恐るヒナのいる部屋に入ると、相変わらずヒナは薄暗い部屋でパソコンに向かっていた。
『次の案件…ヒナさんと私で受けろとの事です…。』
ー…カチカチカチカチカチ
『…何をすればいいですか?』
ー…カチカチカチカチカチ
(イラッ…。)
佐奈の話を完全に無視したまま物凄い勢いでキーボードを打ち続けるヒナに、佐奈は苛立ちを隠せず突っかかった。
『あの!!いい加減話を…!!!!』
「手が」
『!?』
「離せない。他当たって。」
『…!?』
ヒナは淡々と佐奈の方を振り向くこともなく答えた。
これ以上何も言っても恐らく埒が明かないと踏んだ佐奈はすごすごと部屋を後にした。
(手が離せないってこっちは仕事でしょ!?ハッカーだかなんだか知らないけどなんなのよあれっっ!!)
「あの…。」
『へっ!?』
ガシガシと一人頭を抱えていた佐奈の背後から、突如弱々しい声が聞こえた。
「本日伺うとお電話させて頂きました川崎です。少し早く着いてしまったのですが…宜しいでしょうか?」
『あ…えと…はい!!!!ど…どうぞこちらに!!』
時間よりも早い時間に現れた依頼者を上ずった声で応接室に通すと、
佐奈は近くのデスクでゲームをしていた和泉を引っ張り込んで応接室へと入って行った。