04.寝癖と女心
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
次の日、調査報告をする二人を出迎えたのは、妙に爽やかな笑顔の孝之助だった。
「お疲れお疲れ~!!で、どうだった?」
「やっぱり対象は大麻をやってます、まあまだ大麻くらいなら身体的依存は無いでしょうが、次は恐らく依存の強い覚醒剤か何かを持ち出すと思われますので手を打つなら早めがいいと思います。」
「ほう…やっぱり出所はあのブローカーの男か。」
「はい、出所もつかんでますので依頼人次第ですが逮捕することも可能だと思います、でも、その場合対象も逮捕されると思いますけど。」
ヒナの言葉に孝之助は頷き、調査写真に写った少女を眺めた。
「どっちにしろそれは俺達が決める事じゃねえな、あとはこの子の親の判断を信じよう。」
そう言うと、孝之助は二人にニッと笑った。
「佐奈もご苦労だったな!!ヒナになんもされなかったか~?」
ニヤニヤ笑いながら言う孝之助に、佐奈は顔を赤らめ食い気味に答えた。
『なんかって…されてません!!されてませんよ!!』
「…。」
「別にいいよ~何かあっても仕事さえちゃんとやってくれれば。俺は社内恋愛禁止するようなちっせえ男じゃないからね~♪」
「てかお前さ、寝癖今日は直してきてんじゃん!!何!?好きな奴でも出来たわけ?」
『す…!?ね…寝癖くらい社会人なんで直すのが当然です!!深読みしないでください和泉さん!!』
「何だよ俺か~?ったく俺に惚れたら火傷するぜ~!?」
『だからちーがーいーまーすって!!!!!!』
ギャーギャーと言い争う佐奈達を遠巻きに眺めるヒナに、書類を片づけていた九条が笑顔で話しかけた。
「なに、ヒナ何かやったの?」
「…教えません。」
分かりやすく寝癖を直すようになった佐奈の、淡い淡い片思い。
新たに芽生えた前途多難の想いを胸に抱きながら
「聞き込み行ってきます。」
『あ…!!待って下さいヒナさん、私も行きますっっ!!』
佐奈は今日もまた、依頼人からの調査依頼に奔走するのであった。
【04.】寝癖と女心 -END-
7/7ページ