遥か遠い記憶
少女は香音(カノン)というらしい。
よくこの森には来ているらしく、その時に外にいた僕を見たんだとか。
…それって…もしかして…
「へぇ……それって、ある意味「いや、それについてはスミマセンデシタ!!」…何でカタコト?」
僕が最後まで言いきる前に香音は謝ってきた。
「そそそそ、それに!久遠の後とか追ったことないし!」
「…それストーカー。」
「わあああああああ!やってない!やってないから!!」
「まぁ、仮にそうだとしても、すぐにバレるよ?」
僕、聴力はエルフ寄りだから人間よりはあるからね、と付け足した。
そう言うと、少し困ったような表情を浮かべながら香音は頷いた。
…確かに、見られているような気はしてたけどね←
それに
さっき、僕が言おうとした言葉は
「迫害する人間達による依頼か何かからの"僕"の監視」ということじゃないのかって。
…どうやら違うらしい。
なら、いいけどね←
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