第一印象


「…リント、何がしたいんだよ」

 シズクがいなくなり、ルイスが近くにいたが少し苛立っていたこともあってか、そのままリントに言う。
 すると、リントはニヤリと笑いかけてきた。…何だよ、一体。

「やだなぁ、オルフィ。気づかなかったの?」

「何に」

「何ってそりゃーシズクのことだよ!」

「…シズクが、どうかしたの?」

 話しに着いてこれないルイスが困ったように首を傾げる。その訳をリントが言おうとしていたのが見えたので、リントの首根っこを掴み、人が少ない離れた場所に引きずり出した。

「いてて…何すんのさー!」

「それはこっちの台詞だ!何ですぐに人に話そうとするんだお前!」

「え?だってわからなさそうだったから」

「お前の辞書に"秘密にする"って言う考えや文字はないのか、リント」
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