救助要請
――街・冒険者ギルド
砦の防衛隊として、私ことユヅルとリント、シェリー、エミーリアがそちらへ向かおうとした時、ギルド長に呼び止められた。
ギルド長に呼び止められるとか滅多にない。何かやらかしたんじゃないのかと色々考えてみたが、心当たりはなかった。
…じゃあ、一体なんなのさ?
そう思っていると、ギルド長から意外な言葉が出てきた。
「第四迷宮にて、救助要請信号が発信された。」
わぉ…マジか。
◆
「…で、その救助要請があったメンバーがまさかのクオン達だったみたいなんだよねー」
「みたいね…。あのメンツでやられるなんて…D.O.Eにでもやられたんじゃないかしら?」
「あっはっはー まさかぁ」
リントが軽く笑いながら言うが……自分で言っておいてなんなんだが…本当にそうなったんじゃないの?
そうじゃなきゃ…全滅して迷宮の気づいたら入り口にいましたー的なことになるんじゃないか。
あ、そうさせない為に救助要請出したのか。←
そうこう考えていると、エミーリアが準備を終えたらしく、こちらを見てニッコリと微笑んだ。
「お!準備かんりょーかな?シェリーは?」
「こっちも大丈夫よ」
自分の装備を整え終え頷き返した。
それを見たリントは大きく頷き、「よしっ!」と声をあげた。
「それじゃ、いざ救出しにレッツゴー!」
◆
――第四迷宮・探索砦のある階
大体中間地点ぐらいの階に砦を建ててある。それを考えてくれたクオンの判断に感謝したい…。
それはさておき…救助要請のあった階はここから更に下の方か。
「さっ!早く見つけるよーみんな!」
リントの言葉にそれぞれ返事を返しながら、私達は下の階に向かう為の階段を探し始めた。
.