短いお話
【ある日の朝】
身支度を整えてからホールに降りると、既に誰かがいた。
…どうやらジュネッタでもないらしい。となるとギルドの誰かだろう。
(あら、早い人もいるのね…。私、結構早いと思ってたけど…)
そう考えながら、その人を見た。途端、思わず固まってしまった。
何故なら…
「………」
椅子にもたれ掛かりながら、スヤスヤと寝息を立てている少女がいたから。
(だ……誰…!?)
淡い紫の髪で水色のメッシュのある、長い髪の少女。…何処と無くセージに似ている気もしなくないが…。
(こんな子、ギルドにいたっけ…。)
うちのギルドにいる女性メンバーといえば、私とリーリャ、レオーネ、セウ、シエル、リーべ、ミレネア…それと、美玲にナツハ……だったはず。そのメンバーの中に、淡い紫という髪色を持つ者はいない。
…もしかしたら、別のギルドの人かもしれない。このジュネッタの宿は、他の冒険者も拠点としてよく使うから、その可能性もあるだろう。
たまに顔を合わせることもあったから…その線もある…と思う。多分←
「……ん…」
「あ」
そんな風に色々と考えていると、少女が目を覚ました。その目は…左右の色が異なるオッドアイ。…とても見覚えのある色だ。
「え…?」
「……あ。ミゾレおはよう」
「お、おはよう……」
聞き慣れた少年の声……。いや、これ、もしかしなくても。
「…セージ?」
「うん?そうだけど…どうかした?」
キョトンとした顔で私を見る少年。…少女と思っていた子の正体は、自分の仲間でした。
見間違えた、ある日の朝
ミゾレ「…ごめん、本当にごめん…」
セージ「えっ?え?な…何?」
シノ「おはよーっ!って、誰だその女の子!?」
ミゾレ・セージ「「え」」
シノ「え?」
…このあと来たヴェルデ、リーリャにも間違われた。
セージ「うん、髪下ろしたら女って、よく言われるから慣れてる」
ミゾレ「そ、そう…」
うちのリーパー、セージの小ネタ。イラストでも描いたように(髪を下ろしたら)かなり女の子&別人。そんな設定があります←
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