出会いはそうとうカオスなモノだった。
「その答え、教えてやろうか!」
そう言ったのは、ジャージを着たピンクの髪の女の子だった。
「……え、誰?」
「ちょ、おまっ…そりゃないっすよ!これから名乗るところなのに!」
「は、はぁ……それはゴメン。」
何なんだ、コイツ。テンション高いな。←
「アタシはミルト!感情の神・エムリットのミルトだ!」
え?
このジャージさんが感情の神のエムリットだと…?あのシンジ湖にいるって伝説のポケモン……
「ん?凄すぎて声が出ないのか?」
「いや寧ろ逆だ!!神様ならもっと神々しいハズだろ?お前なんでジャージなの!?」
「…理由?それは趣味だッ!!あと正装より動きやすいから!!」
マジか。言い切ったよこのジャージ神!←
「あ、間違えた」
…お?訂正?でも今更言い直してもね…
「趣味じゃないや。ただ動きやすいからだッ!!」
「そっちかい!」
なんだよこのノリ!わけわからん!!←
「アンタが話したら埒があかんわ!」
「いてっ」
今度は金髪で癖のあるポニーテールの白衣を着た女の子がミルトの頭を竹刀で叩いた。
というか……いつ来たし。
叩かれた頭を擦りながらミルトはその娘を見た。
「痛いなー!なにも竹刀で叩かなくてもいいでしょーが!ユナハ!」
「悪かったわね。でも、あのままだったら本題にも入るに入れなかったと思うけど?」
「うぐぅ…」
ミルトはユナハ?にそう言われ、苦虫を噛み潰したような顔をしていた。
なんとなく横を見ると、僕にシチューをくれたあの女の子がいた。僕の視線に気づいたのか、彼女はふわりと微笑んだ。
「あ~…ミルトとユナハのことはいつもの事だからね~。アタシはソング。メロエッタのソングだよ~♪」
「メロエッタ……」
つまり、この子もポケモンと言うことなんだろう。
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