Nの悩み事…?
いや、確かにリアンの家に居候中となると、ご近所になるのは事実だ。
だが、Nがオレん家に来ることは殆どない。
あまりにも珍しいことだった為に固まっていると、Nが大丈夫かい?と話しかけてきた。
それに反応するのに、オレは数十秒掛かった。
「………はっ」
「随分と間があったね、タクト」
Nが苦笑しながら言う。いや、仕方ないだろ……滅多に来ないヤツが来たんだしさ。
「ま…まぁなんだ。取りあえず、あがれよ。」
「そうさせてもらうよ。」
◆
「うぉう!?N…ッ!?」
リヒトもまた驚いていた。…お陰で、リヒトが驚いた拍子に危うくサンドイッチの乗った皿を取り落としかけたがな…!
ったく…セリアのサイコキネシスがなかったら、オレらの昼食がパァになる所だったじゃねぇか!
「そこまで驚くことかい?」
オレの反応といい、リヒトの反応といい、Nは不思議そうに首を傾げていた。
「そりゃあ……なぁ?」
「あ…ああ。」
オレとリヒトはぎこちなく頷いた。
…それに、リアンとNが一緒に暮らしている(勿論部屋は別々)ということが羨ましい。
そりゃあ、リアンに片想いしているオレ達にとっては、まさしくリア充爆ぜろ!的なヤツだがな!←
いやもうこの際、結婚しろよ!挙式しろ!!とも何度か思ったことがあった。←←
…だって、Nといて嬉しそうに笑うリアンを見ていたらよ…
もう何か…オレ達…負けた感がしたから、踏ん切りつけてみたくなった。
まぁ、たまにだけどな。そう思うのは。←
そんな心の叫びはさておき。リヒトの作ったサンドイッチを頂きながらNに尋ねる。
「なあ、なんで来たんだ?N」
サンドイッチに伸ばしかけた手を止め、Nは困った表情を浮かべた。
「実は、相談したいことがあって来たんだ。」
「相談…?」
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