それはきっと


「はあ……」

 思わず溜め息を吐く。
 嫌な程澄んだ青い空を睨むように仰いだ。



「どこに行っちまったんだよ……リアン…」





それはきっと







 あの戦いから2年が経った。
 多分イッシュの…否、下手すりゃ世界をかけた…ポケモンと人間の関係を守るため、それぞれの真実と理想をかけた“英雄”の戦い。

 なんとかプラズマ団の野望を食い止めることは出来た。


 ある一人の少女によって。

 レシラムに認められた新たな“英雄”によって。








「ったく……お前が原因でもあるんだからな?N」

 振り返りながら後ろに同じく空を見ていた青年……Nに話し掛けた。

「……わかっているよ、タクト」

 何故コイツと一緒にいるのか。

 理由は本当に偶然だ。何かまたプラズマ団が活動していて、あるトレーナーが連中を止めた、というのも実際オレも少しは関わっていたから多少は知っていた。

 その時に、Nはやって来たらしい。

 その後、街中で偶然会って、目的が同じだったから一緒になった、という訳だ。

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