05 幕間 死神サマと人
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「あーあ、らしくねぇ事したわ」
進んで行く零夜の後ろ姿を見ながら13は独り言ちる。
「もしかして、俺様もこの日々を失うってのが嫌ってことかァ?」
がしがしと頭を掻く。
その問いに答える者はいない。
「……まあ、案外悪くねえもんな。」
ぽつり、とそんな本音が零れた。
「今回は駄目でも、最後には上手くいくんじゃねーかな。文字通り、正真正銘の最後に」
「その最後になら、多分俺も動くんじゃねーかな、知らねーけど」
「あー、なんだ?零夜の言葉を借りるなら……『この世界線の俺じゃない俺』か?多分どっかの俺はやるだろ、多分」
「来なかったらまあ、アイツの一人勝ちってことで」
「……だから足掻けよ
死神サマと人
人は進む。
死神は終わりの時まで動かない──?