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05 幕間 死神サマと人


*

「あーあ、らしくねぇ事したわ」

 進んで行く零夜の後ろ姿を見ながら13は独り言ちる。

「もしかして、俺様もこの日々を失うってのが嫌ってことかァ?」

 がしがしと頭を掻く。
 その問いに答える者はいない。

「……まあ、案外悪くねえもんな。」

 ぽつり、とそんな本音が零れた。

「今回は駄目でも、最後には上手くいくんじゃねーかな。文字通り、正真正銘の最後に」


「その最後になら、多分俺も動くんじゃねーかな、知らねーけど」


「あー、なんだ?零夜の言葉を借りるなら……『この世界線の俺じゃない俺』か?多分どっかの俺はやるだろ、多分」



「来なかったらまあ、アイツの一人勝ちってことで」


「……だから足掻けよ零夜人間。悪ぃが俺様は死神として動くだけだからな」



 死神サマと人

 
 
 人は進む。

 
 死神は終わりの時まで動かない──?


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