02 #TRUE INTENTION
ぽかん、と呆気に取られていると、バタン!と乱暴にドアが開いた。
「ミ~~~~イ~~~~~ヤ~~~~~~~?????」
ニッコリと不自然な笑みを浮かべているミコトが仁王立ちしていた。
「おめーのその強制自白方法マジでやめーーーや!!!!」
「いやだっtいったぁ!!?」
ばちーん、とミコトが思いっきりミイヤの頬を引っ叩いた。
…一体何が起きているんだ、これは……
「だ、だって本人の口から行動理念を聞きたいじゃん?」
「だからってこの拷問紛いの結界使う??しかもアレ、仕組さえわかればただのデコイミラーレベルの攻撃を一発受ければ壊れるよわよわ結界だし???」
「一休さんみたいな頓智きかせて結界を文字通り地道に叩き割ったミコトには言われたくないわ!イツキみたいに派手に暴れてぶっ壊して欲しかった!」
「おめーーーそういうところだぞミイヤーーーーーーーーーーーーー!!!!」
「いだだだだっだあだだだだ!!」
ミコトがまた怒りながらミイヤの頭をグリグリと攻撃し、じたばたと緩めの抵抗をしていた。
……一体何を見せられているんだろう、これ。
「あー、場所移しましょうか」
イツキがひょっこりとドアから顔を覗かせ、手招きしながらそう言ってきた。
これは…従った方が良さそうだ。
未だに争っている二人を避けながら、部屋の外へ向かった。
「…お見苦しい所をお見せしてすみませんね。」
ドアを閉めながらイツキが苦笑しながら謝ってきた。
「いや別に……いつもあんな調子なの?」
「うーん…時々くだらない事とかで同じ様な喧嘩をすることはありますかね。一応普段からこんな事はしませんよ」
それはさて置き、とイツキが改めてこちらを見直す。
「キミがミコトを人質に取ろうとしたことと、こちらのミイヤの好奇心による無礼……お互い様ってところですかね」
「そう、だね……【僕】も悪かったよ」
「…ボクも謝らないといけませんね。実はさっきのミイヤとのやり取り、聞いてました。」
…まぁ、薄っすらそんな気はしていた。
「えっと。ちなみにミコトも同じように聞いてたので…だからなのかな、ミイヤに怒っているのは」
「………なんだろう、少し頭が痛くなってきたような…」
散々ミイヤに煽られて、らしくもなく頭に血が上っていたというか、なんというか。
ミコトとイツキの様子を見る限り、恐らく【僕】の本音を聞き出す為にあんな回りくどいことをしたのだろう。
(それにまんまと引っかかった、という訳か…してやられたね)