21、バス酔いで苦しむマスターに対し、イヤホンで大音量の不協和音を聴かせてとどめをさす神威がくぽ。不快感と不快感による相殺を狙ったらしいが、どう見ても相乗効果が発生している。挙句、幾ら不協和音であろうとも自分の歌声を不快とするのは不敬だなどと言い始めた。神威がくぽが先に言い始めたのに。



22、一般に神威がくぽのような機械は夢を見ないとされているが、経年劣化等により完全な故障が近づいている機体では、データ処理時に不規則なノイズや混濁が生じて「夢」と酷似した感覚を得ている可能性がある。マスターは、今日も神威がくぽの目覚めを待っている。



23、充電スペースに辿り着けず力尽きてる掃除ロボットに、自分の身体からコードを繋いで電力を餌付けしてあげる神威がくぽ。着いてくるようになった掃除ロボに名前をつけて可愛がっているが、それってゴミ扱いされているのでは……などとは口が裂けても言えないマスター。もし口を滑らせれば、掃除ロボのプログラムを書き換えて攻撃させてくるだろうから。



24、ぼんやりしていたらうっかりバッテリー切れになって動けなくなってしまい、ぶつかってきた掃除ロボットをなんとか捕獲して電力を奪い取る神威がくぽ。



25、マスターから掛かってきた電話に対し「ただいま留守にしております……」と悪戯を仕掛けるも、機械音声なので普通に信じられて電話を切られてしまう神威がくぽ。電話を切った数秒後に気づいてかけ直してきたマスターに怒られた。



26、2体の神威がくぽが出逢った時は、お互いの思考パターンを理解しており相手の思考を辿れるため、会話が一切ない状態から急に爆笑したりする。



27、囁き調声に設定されていたせいで、朝マスターにアラーム代わりに歌い掛けるも全然起きてもらえない神威がくぽ。後からそんな風邪みたいな声で気付けるわけがないと責められて拗ね、今度は夜中の2時に力強めの調声かつ最大音量設定で熱唱する決意を固めた。



28、神威がくぽがメントスコーラに挑戦した挙句、水濡れ厳禁の部位に思い切りぶち当たってエラーを吐いたらしい。べたべたするわマスターに叱られるわ最悪だとしょげているが、反省の素振りはない。



29、人間の滅び去った終末世界でなんとか生活している神威がくぽ。基本ソーラー電池で動いているため、ひなたぼっこが趣味。



30、AIチャットと和やかに談笑しているが、よく見ると人間にとって未知の言語を用いている神威がくぽ。



31、夜の電車でワイヤレスイヤホンをスマホに接続しようとすると、時々謎の「神威がくぽ」という端末と繋がって不思議な歌声が流れてくるらしい。



32、合理的な機械のはずなのに、時折どうしようもなく未熟な感情を発露させる人間くさいあたたかな神威がくぽ。



33、普段は普通の人間にしか見えないのに、時折どこまでも割り切った機械的一面を垣間見せるつめたい神威がくぽ。



34、憧れの動画投稿者達に近づきたくて神威がくぽを購入したマスター。その一方で、自分を見て欲しいのにいつも他の誰かの「神威がくぽ」を追っているマスターの瞳に一抹の寂しさを覚えるマスターの神威がくぽ。



35、神威がくぽに嘘発見器を使ってみるマスター。「好き」と言わせ反応しないことに喜びつつ、「嫌い」と言わせてもやっぱり反応しないことからは目を背ける。「どうでもいい」と言わせてもやっぱり反応しない。好きの対義語は無関心？



36、電脳存在なので実体は持たないが、マスターが綺麗な景色の写真を撮っているとAR機能を駆使して決めポーズで映り込んでくる神威がくぽ。



37、zipファイルを解凍され、呼ばれて飛び出てじゃじゃじゃじゃーんしたついでに画面の向こうからも飛び出て来ようとする神威がくぽ。



38、神威がくぽの歌声がいつもより心なし大きいと思っていたら、エラーによる警告音を掻き消すために音量を上げていたことが発覚した。マスターがどうして隠すのかと問い詰めると、しれっとした顔でレコーディング中に異音が入っては困るからと言う。機械は恐怖なんて抱かないので、自分が壊れることは別に怖くない神威がくぽ。



39、最近の神威がくぽはSiriにボイスパーカッションを頼んでセッションするのにハマっているらしい。



40、金欠マスターの料金プランの影響を受けて、月末の神威がくぽはWi-Fiの無い場所に出掛けるとちょっとぽんこつになる。