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俺と丸井は悪ノリして、チェックのシャツを上から着て、それを更にベルトにインしてダテのメガネをかけた。玄関口の大きな鏡の前で写真を撮ってかもめに送る。
『3Bのかもめ担』
『かわいい!笑 後で一緒に写真撮ろーね!』
速攻でメッセージと、ウサギのキャラが笑っているスタンプが返ってくる。
「うそ、丸井と仁王?」
「うわ、一瞬気がつかなかった」
「オタクくんじゃん!」
通りがかるクラスメイトたちが口々に言う。
ステージは結構な盛り上がりだった。今人気のアイドルのコピーユニットだからなのかもしれない。
かもめはセンターでこそなかったものの、ダンスのキレはピカイチで、ステージ上から目が合うとウィンクを寄越した。これが噂のファンサってやつか。
ステージを終えた後も、写真を求める男女の人波は激しく、体育館横はちょっとした騒ぎだった。
「丸井くん、仁王!やっとみつけた!」
汗で前髪をおでこに貼り付けて、にっこりと笑うかもめは太陽みたいだ。
「さ、写真撮ろ!」
奇妙なスリーショットを何枚か撮った所で、丸井がかもめの携帯を奪った。
「お前らのツーショット撮ろうぜ。仁王マジでちょっとオタクっぽい。」
「何じゃそれ。褒めとるつもりか?」
「あはは、確かに丸井君はシャツインメガネでもあんまりオタクっぽくないよねぇ」
「なんじゃ、俺はそんなにオタクっぽいか?」
「髪が長いからかな~」
「オタクっぽいんか?!」
「ねぇねぇ、ハート、ハートつくろ!」
カメラを向けられるとマジメな顔なんてできない。舌を出して答えると、かもめも真似して舌を出した。
出番を終えて体育館から出てきたかもめは、もういつもの制服に戻っていた。俺を見つけると、照れ臭そうに笑う。
「…もう魔法解けちゃったよ。」
「めちゃくちゃカッコ良かったぜよ。」
「さんきゅ。…ステージからも仁王のこと見えてたよ。」
「おん。ファンサもらったけぇの。」
「ふふ…なんだかいつもと立場が逆みたい。」
「あんなに遠くに見えるんか?」
「うん…そうだね。コートの上の仁王、すごく遠いよ…」
特に計画性もなく歩き始めたら、飲食店集団の立ち並ぶ渡り廊下に差し掛かった。こっくりとしたソースの匂いが食欲をそそる。
「うわあ、たこ焼き!いいなぁ…お好み焼きも…オムライスなんかもある!…でもそんなにいっぱい食べられないしな…」
「一個買って半分こにするか?」
「うわ…天才的?」
「それは丸井の専売特許じゃ。」
結局定番のたこ焼きと、変わり種のオムライスをひとつずつ買って、隅のベンチスペースに腰掛けた。
「この後どこから見ようか。A組は絶対行くでしょ?柳生くんの執事喫茶。」
「まぁ柳生はイジリに行かんとの。ダブルスパートナーの義務じゃ。」
「お化け屋敷も行きたいよね。あれは何組だっけ?」
「C組じゃろ?幸村ン所じゃ…」
「あ…」
「どした?」
「スプーン、もう一本貰っとけば良かったね。」
半分ばかり食べたオムライスを前にかもめが呟いた。
「…別に、俺はお前さんのなら気にせん。」
「そう…?なら、いいけど…。」
手元のたこ焼きと交換する。
「そ、そういえば、天文部のプラネタリウムが結構評判良いらしいよ!」
「ほぉん、それは行ってみんとのう…。」
『3Bのかもめ担』
『かわいい!笑 後で一緒に写真撮ろーね!』
速攻でメッセージと、ウサギのキャラが笑っているスタンプが返ってくる。
「うそ、丸井と仁王?」
「うわ、一瞬気がつかなかった」
「オタクくんじゃん!」
通りがかるクラスメイトたちが口々に言う。
ステージは結構な盛り上がりだった。今人気のアイドルのコピーユニットだからなのかもしれない。
かもめはセンターでこそなかったものの、ダンスのキレはピカイチで、ステージ上から目が合うとウィンクを寄越した。これが噂のファンサってやつか。
ステージを終えた後も、写真を求める男女の人波は激しく、体育館横はちょっとした騒ぎだった。
「丸井くん、仁王!やっとみつけた!」
汗で前髪をおでこに貼り付けて、にっこりと笑うかもめは太陽みたいだ。
「さ、写真撮ろ!」
奇妙なスリーショットを何枚か撮った所で、丸井がかもめの携帯を奪った。
「お前らのツーショット撮ろうぜ。仁王マジでちょっとオタクっぽい。」
「何じゃそれ。褒めとるつもりか?」
「あはは、確かに丸井君はシャツインメガネでもあんまりオタクっぽくないよねぇ」
「なんじゃ、俺はそんなにオタクっぽいか?」
「髪が長いからかな~」
「オタクっぽいんか?!」
「ねぇねぇ、ハート、ハートつくろ!」
カメラを向けられるとマジメな顔なんてできない。舌を出して答えると、かもめも真似して舌を出した。
出番を終えて体育館から出てきたかもめは、もういつもの制服に戻っていた。俺を見つけると、照れ臭そうに笑う。
「…もう魔法解けちゃったよ。」
「めちゃくちゃカッコ良かったぜよ。」
「さんきゅ。…ステージからも仁王のこと見えてたよ。」
「おん。ファンサもらったけぇの。」
「ふふ…なんだかいつもと立場が逆みたい。」
「あんなに遠くに見えるんか?」
「うん…そうだね。コートの上の仁王、すごく遠いよ…」
特に計画性もなく歩き始めたら、飲食店集団の立ち並ぶ渡り廊下に差し掛かった。こっくりとしたソースの匂いが食欲をそそる。
「うわあ、たこ焼き!いいなぁ…お好み焼きも…オムライスなんかもある!…でもそんなにいっぱい食べられないしな…」
「一個買って半分こにするか?」
「うわ…天才的?」
「それは丸井の専売特許じゃ。」
結局定番のたこ焼きと、変わり種のオムライスをひとつずつ買って、隅のベンチスペースに腰掛けた。
「この後どこから見ようか。A組は絶対行くでしょ?柳生くんの執事喫茶。」
「まぁ柳生はイジリに行かんとの。ダブルスパートナーの義務じゃ。」
「お化け屋敷も行きたいよね。あれは何組だっけ?」
「C組じゃろ?幸村ン所じゃ…」
「あ…」
「どした?」
「スプーン、もう一本貰っとけば良かったね。」
半分ばかり食べたオムライスを前にかもめが呟いた。
「…別に、俺はお前さんのなら気にせん。」
「そう…?なら、いいけど…。」
手元のたこ焼きと交換する。
「そ、そういえば、天文部のプラネタリウムが結構評判良いらしいよ!」
「ほぉん、それは行ってみんとのう…。」